「 あれ? えっ…? 斑目く…ん?! 」
最初に気づいたのは、鯨岡係長だ。
よく知る顔が、画面の中で笑っている。
「 なにぃ? 斑目ぇ?! 」
「 あ、ホントだ 」
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全員の目が、 TV にクギ付けになった。
「 間違いありませんねぇ、あの前髪… 」
せめて、髪型だけでも変えればいいのに。
「 あいつ、あんなとこで何してんねん 」
前髪命の、いまどき男子である。
「チャラチャラしたカッコしやがって!」
ホワイトボードの名前の横には赤ペンで。
「 彼、今日非番だし。似合ってますよ 」
非番の文字とスマイルの絵が描いてある。
「 これって、なんの番組? 」
今年も、残すところ二か月を切り。
「中島健人って誰や、偽名使っとんのか」
世間がザワザワと、騒々しくなるころ。
「 課長にバレたら、大変だぞ 」
彼らの仕事も、部署の垣根を越えて。
「シャープ NTT って通信会社のか?」
いつもの数倍、あわただしくなる。
「 よく見てください、 # KTT ですから 」
ここ、警視庁捜査三課第 13 係も。
「は、はっしゅ…?あれは井上の井だろ」
急遽ミーティングの招集が、かかり。
「 ねぇ、見て見て(笑) なんか 」
雑然とした部屋の中央テーブルでは、今。
「めっちゃカッコつけて歌ってません?」
コンビニで買ってきた夜食のカップ麺に。
「 今年の忘年会、彼に踊らせよーか 」
みんながお湯を注いでいたところだった。
「二次会のカラオケ
予約しときます」
同部署、所属。
「こーやって見ると、やっぱ若いわねぇ」
新米刑事・斑目勉 25 才 ![]()
別名 :
リア充チャラ男 ![]()
「 右側の、あのコかわいーなぁ ♡ 」
「 げっ、そんな趣味あったんかいな? 」
公務員の彼が、何故か TV に出ている。
「 いけませんよぉ、犯罪ですよ 」
副業は、固く禁じられているはずだ。
「…ったく、いったいなんのつもりや!」
もはや、ミーティングどころではない。
「 明日出てきたら、縛り上げてやる! 」
とっくに3分以上経っているカップ麺は。
「あ、確か明日も有休になってましたよ」
すでに煮込みうどん
になっていた。
「 んぁ~?! 」
mayu.
