「 そろそろ、行くか? 」
食事を終え、フロントの前を横切り。
売店のお土産を、ひやかしたあとは。
酔い覚ましに少しだけ館内散策をしよう。
四方に伸びた、窓のない薄暗い廊下。
Up & Down の、ステップ。
このまま、迷子になったなら。
3017 年の未来へ。
手を引いて行ってくれるのかもしれない。
誰が?
目の前の、 KENTROID が。
そんな、おかしなことを。
少し酔った頭で、ぼんやりと考える。
「 こんなトコに、 『 読書処 』 だって 」
君が、立ち止まり。
入口横のプレートを、小声で読み上げ。
そーっと、細く引き戸を開けた。
私も一緒に、隙間からのぞくと。
壁一面に、雑誌や単行本が並んでいる。
彼は、後ろ手で。
「俺ちょっと漫画読んでく。2時間後な」
部屋のカギを、私の手に握らせ。
『 読書処 』 の戸を、ピシャリと閉めた。
えぇ~。
部屋へ戻るんじゃなかったのぉ~?
せっかく、気持ちよく酔ってるのにぃ~。
私の脳内予定は、どーなるのですかぁ。
と、ひとりで客室のカギを開けた私は。
ふと、一抹の不安を覚えた。
まさか。
あそこから未来へつながって…違う違う。
たぶん、彼は今ごろ。
漫画本もそこそこに、静かな空間で。
小さく寝息を、立てているはずである。
私も、先に寝ちゃうからねっ!
2 時間も、待ってられるかっつーの!!
…ホンっト、マジか。
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