シドニー5日目の朝は、いきなりレセプションで嫌な気分になったが、気を取り直して新しい宿へ向かった。
同じ通りなので、遠くない。
シドニーはオーストラリア一の都会でありながら、周囲は何処でも緑が多く、鳥のさえずりが聞こえる。
真夏でも朝夕は涼しく、特に朝は湿気も無く さわやかに散歩を楽しむことが出来る都会だ。
スーツケースをひっぱり、周囲を眺めていると、気分も良くなってきた。
新しいホテルは掃除がいき届き、こじんまりと家庭的な雰囲気だった。
ここも土日は予約でいっぱいだと聞いているし、その後の宿探しは恐らく厳しい。
できることなら土曜日に帰国できないものかーと思案していた。
白い門をくぐる。
この日の朝も、バルコニーで足を組んだ姿勢で熱心に本を読んでいる女性がいた。
「Good morning!」
と、声をかける。
恐らくヨーロッパ出身の女性は、本から顔をあげ、にこっと微笑んだ。
「Good morning^^」
廊下には、空港行きのAirport Expressと呼ばれるバスを待つ人達が数人いた。
数個の荷物の前で談笑している。
「おはよう」
「おはよう」
それぞれに、自分達のペースで旅を続けている様子が挨拶だけで伝わってくるから不思議。
私も自由旅行だから自分のペースには違いないが、随分と「やりたいこと」よりも
「やらなければいけないこと」 と、 「行きたい場所」ではなく 「行かなければならない場所」めぐりの旅だったなと、この時、しみじみと思った。
エアポートバスが来た。
レセプションの人達に挨拶をし、楽しそうに荷物をドライバーに預けている。
母国へ帰るのかな?
それとも まだ、旅の途中なのだろうか・・・?
「おはようございます!
昨日、予約を入れた・・・」
「あら、おはよう!
覚えていますよ。貴方はいつでも部屋へ入れます。
たった今、チェックアウトして・・・ほらっ!空港へ向かったでしょう」
ちょうど 今、すれ違った人の内の一人だったのだ。
もう一度、出口のドアをちらっと見た。
バスは出た後で、姿は見えなくなっていたがー。
(気をつけてね・・・色々な意味で・・・('-^*)
