カザフスタンの新首都消滅騒動!
■前号で「インドネシアの新首都決定!」 の記事を書いたが、どうやら遷都計画は揉めてるようで、特に同国在住のねえねさん情報によれば2020年の新首都決定直後より同国はコロナ禍に見舞われて多大な出費が遷都計画に水を刺し、新都ヌサンタラの出現は遠のいたようである。
インドネシアの新首都がヌサンタラとされた2022年に、カザフスタンの新首都が消滅する事件が勃発して話題になったが、今回はその事件をみて世界の遷都問題を考えてみよう。
ところでカザフスタンといってもすぐに分かる人希少でしょうが、大相撲で同国出身の金峯山なる力士がいるけど知ってる人いるかなあ?
ンでカザフスタン…どこにあるかと言うとユーラシア大陸のど真ん中カスピ海に面する世界最大の内陸国(*海の無い国=カスピ海・アラル海の2つの海があるがこの2つは地形的には海じゃなく内陸湖)で、面積は日本の7倍強の資源大国で石油・天然ガス輸出が経済の支柱をなす産油国なのです。
しかし人口は日本の7分の1と少なく、中心民族カザフ人は古くからのイスラム系遊牧民で、19世紀以降旧ソ連(ロシア人)の下で民族国家を形成した新興国で、旧ソ連邦諸国同様ロシア語が共通語となってきた。
したがって現国家が誕生したのはウクライナ同様旧ソ連が崩壊した1991年が発祥で、旧ソ連邦内のカザフスタン社会主義共和国がそのまま独立したもので、大統領は当時の共産党書記長ナザルバエフが初代大統領に就任した。
首都はソ連時代から南部のシルクロードに沿うアルマトイ(人口175万)に置かれてきたが、独立後北部の小麦や石油・天然ガス開発の本格化に伴って国の重心が北に移動、1997年には首都も南部のアルトマイから北部のツェリノグラードへと遷都され、首都名もカザフ語で聖地を意味するアスタナと改称された。
■■以来新首都は翌98年から日本の黒川紀章設計による105mのバイテレクタワー(上画像)を核とする画期的な近未来都市モデル計画が着工され・・・・、
2015年には建国以来5期にわたって大統領を務めた国父ナザルバエフ大統領(下画像)の功績を称え、首都名は彼を称賛する異名「ヌルスルタン(光の皇帝)」と改称されたのである。
しかし、コロナ過が2年目を迎えた2021年後半から石油・天然ガス価格の高騰する中、政府は国民向けに低価格販売を実施してきた石油・ガス価格の改定を断行した。
即ち2022年元旦より石油・ガス価格は輸出価格と同額販売(実質2倍値上げ)を強行したため、国民の不満が一挙に噴出したのである。
国民は「老人は去れ!」と建国以来独裁政権を担当してきたナザルバエフを名指しで批判、首都アスタナや最大都市アルトマイを中心に反政府暴動が勃発、非常事態宣発令の中、暴動はカザフスタン全土に拡大した。
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このカザフスタン暴動は宗主国プーチン・ロシア軍の介入を招いて鎮静化されたが、独立依頼30年間カザフスタンに君臨してきた『闇の皇帝』ナザルバエフは失脚し、首都名も『光の皇帝=ヌルスルタン』は剥奪され、現在は旧称のアスタナが復活している。
これは全ての実権」を掌握した独裁者による私物化専横政治の典型であり、2006年に新首都ネピドーを建設したミャンマー軍政は勿論、インドネシアの新首都ヌルスルタン建設で開発独裁を狙うジョコウィ現大統領もその傾向が顕著である。
ちなみに来週2月14日投票の大統領選挙は3選禁止規定で出馬できないが、代わって長男のボラボォ国防相が大統領に出馬・親子で正副大統領の独占を狙っている。
●果たしてインドネシア国民(ねえねさん)の判定や如何に?
ちゃんちゃん