いつまで続くタイの軍事独裁政権 | 迷えるオッサンの老惨禄

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チェンマイ18年の日誌を中心にやってきましたが、2021年9月帰国、タイトルを変更したいました。

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■■左写真は今日のバンコクポスト紙の一面であるが、巻頭写真のすぐ下に273の数字と白抜きの説明が記載され、その説明が右の英文であるが、訳すと以下の通りである。


poll countdown投票カウントダウン)


プラユット首相は、今年11月までに総選挙が実施されると述べた。
バンコクポストは彼の言葉に信頼して、11日から11月の最後の日曜日(25日)までの329日間のカウントダウンを設定しました。

バンコクポストは首相が総選挙を明確に延期すると発表するまで、このカウントダウンを継続します。


即ち軍政が昨年暮れに今年11月の総選挙実施を公約したが、それを信じて今年の元旦から投票日まで329日間のカウントダウンを設定、新聞一面の中央に毎日掲示していくというわけである。

本日はあと273日ということは投票日まで56日経過した計算で、タイ国民がいかに現軍政に飽き飽きし民主政治の復帰を待ち望んでいるかが分かろうというものである。

イメージ 4軍事クーデターによってインラック政権    を倒して現軍政が成立したのは20145月だからもうすぐ4年になるが、20068月のタクシン民政打倒クーデターから数えれば、もう12年間もタイの民主政治は崩壊していることになる。

この間総選挙は3回実施されたがいづれも農民・貧困層を支持基盤とするタクシン派が圧勝したが、その都度軍部が介入するクーデター(司法クーデターも含む)が勃発して民主政治は蹂躙されてきたのである。

2014年に成立したプラユット軍政は軍部や支配階層に有利な新憲法を制定して軍部独裁色を強め、タクシン派の徹底弾圧を断行して総選挙の先送りを続け、昨年8月にはその象徴であるインラック前首相を国外追放した。

つまり昨年暮れの総選挙実施公約は、最大の強敵であるタクシンもインラックも不在で選挙への出馬は出来ず、目玉のいないタクシン派なら勝てると踏んだからであろう。




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■しかし、4年に及ぶ軍事独裁政権は上の漫画のcorruption(腐敗)に象徴されるように、タクシン一族やタクシン系客家財閥の弾圧による資産没収とともに反タクシン系潮州財閥による汚職・収賄などの腐敗が蔓延、プラユットはもう飽きた早く辞めろの声が高まってきたのである。

本来は反タクシン系新聞であるバンコクポストのカウントダウンもその象徴で、上の漫画corruptionもバンコクポスト掲載で、いわば身内からの批判はさすがの軍政も動揺しているのでは・・?

・・とは外野から見た希望的観察であるが、飽食・金満にどっぷりの軍政にはカエルの面にションベン!先月末軍部暫定議会は総選挙の3ヶ月延期(来年2月実施)を発表した。

なお、バンコクポストはパユット首相の発言ではないと投票カウントダウンの続行を発表したが・・・、
さあてどうなりますか?無期延期にならなきゃイイが・・・。




























ちゃんちゃん