過去の別ブログより | 千里の道も一歩から

千里の道も一歩から

浦和レッズのことを中心に
気楽に好きなこと書いていきます


過去に別で書いてたブログの記事が面白かったので、ここに掲載しちゃいます。


ちなみにガンダム(特に1st)知らないと面白くもないかも。。。





~親族の新年会におきまして~


「いいかい、奥さんはというものはね、しっかり働いてくれる旦那さんの為にね、朝早く起きて、美味しいご飯を作って、食べさせて、キチンと見送るべきなんだよ。帰ってくるときはちゃんと玄関まで迎えてに行って、お疲れ様でしたと出迎えるべきなんだよ」


伯父は突然スパークし始めた。


それまで静かにワインを飲みながら、ただ穏やかに生き仏のように佇んでいた伯父が、見本のように綺麗に七と三に分けられている白髪を振り乱し、バンバンと机を叩きつつ、口角に泡を溜めて話す様はまるでバナナの叩き売りのような口上商人のように力説をする。



頑張れ、伯父。


私はそっと拳に力を込めた。





毎年1月末。親戚で集まる新年会がひっそりと春日部市内にある温泉施設にて行われているのです。


2組の伯母夫婦、うちの両親、従兄家族、私の家族と総勢13名が集まります。


そもそもは伯母夫婦2組とうちの両親の合計6名から始まった新年会に、私と従兄が同時期に結婚をした時、伯母連中から声を掛けられたのです。


ちょっと顔を見せにおいでなさいな


まあ寄るだけだからいいでしょう


折角来たんだもの一杯飲んでいきなさいよ


年寄りばかりだからいっぱい残ってるのよ、はいこれも食べて、若いんだから


ちょっとカラオケでも歌いなさいよ、あら上手いわね


温泉入らないと勿体無いわよ~広いから気持ちいいわよ~


はい、ひとり5千円ねと、あれよあれよと私と奥さんの分を財布から徴収していく様は新手の勧誘商売のようで、伯母2人とお袋のトリプルドムの攻撃に、白兵戦の準備しかしていない私たちはなすすべもなく、白旗を揚げてしまいました。


それから毎年の元旦、「シヨウシユウセヨ」と赤紙が届くのであります。


唯一ジェットストリームアタックを交わしているのは、一番上の伯母の姉弟だけ。


姉の方は2人の子持ちのバツイチ(美人)、弟は千葉に住んでおり2人の子どもを持つ既婚者。


それはないよ、ガイアだかオルテガだかマッシュだか分からないけど、身贔屓はやめていただきたい。


従兄だって草加に住んでるんだぞ!


春日部まで30分もかかるんだぞ!


というワケで今年もめでたく、3時間ひと間の部屋を貸切りにして新年会は行われたのです。


私の家族は前日、嫁が胃腸炎、長女が咳・鼻水、次女が発熱という病気大三元を繰り広げたため、私ひとりが参戦することになったのです。


開始1時間前に愛車プレサージュで颯爽と到着した私は、まずは温泉に浸かり、サウナで汗を流し、岩盤浴で30分汗を流し、すこぶるリフレーッシュ!!


さあ帰るべ、はて、今日は何しに来たんだっけ?ああ、新年会だったな。


そう思い時計をみると、開始時間をすでに1時間、大幅に過ぎてるではあーりませんか。


貸切にされている部屋にこっそり行くと親父含む男連中はアルコールによりすでに出来上がっており、「第一戦闘配備中だぞ!どこに行っていたアムロ!」というブライトばりの厳しいアイコンタクトが従兄から送られてくるではありませんか。


わりい、とトレンディドラマばりに片手とウインクでごめんを表現する私。





遅かったわね


まあ飲みなさいよ


なんで車で来るのよ


じゃあこれ食べなさいよ


ナス嫌いだなんて好き嫌い言ってるんじゃないわよ


奥さんと子どもたちはどうしたのよ


また風邪ひいてるの?


身体弱すぎじゃない?


どんな生活送ってるのよ


なんであんただけピンピンしてるのよ


あんた老けたわね


白髪増えてるわよ


染めなさいよ


イカ臭いわよ


etc





・・・早くもジェット・ストリーム・アタックの洗礼を浴びる。


待て待て、ガンキャノンじゃ太刀打ちでねっつうの。


体型だけならガンタンクだっつーの。


待て、ボールは止めてくれ、ボールは。


棺桶じゃないですか。。。


それにしてもやかましいことこの上ないんです、うちのお袋たち三姉妹は。


大体、前日に「体調不良のためうちの女どもパスな」と言っといたのに伝えてないとはどういうことだ、お袋さんよ。


「孫たちとはまたいつでも会えるから」ってお前はどこのララアだ、お袋さんよ。


ホウレンソウは大事だよと、社会人になりたての頃教わらなかったのかこのヤロウ。





余談ですが、うちのお袋は三姉妹の末っ子。


お袋よりも2つ年上の次女と6つ年上の長女はそれぞれバラバラに嫁いだのです。


が、気がつくと三姉妹全て春日部に集結。


こいつら全員山形県は南陽市出身です。


この集まりのことを友達や同僚に説明するのも面倒なんです、親族同士仲良いね的なこと絶対言われますし、説明した際にこの三姉妹のくだりを話さないと繋がらないので話さざるを得ないのですが、なんで春日部なの?と十中九は聞かれます、八はないです。


「さあ、自分コムサイに搭乗してるんで」って答えるのが精一杯ですよ。


ということで、ジェット・ストリーム・アタックをギリギリで交わした私は末席に座り、従兄(巨根)と従兄の奥さん(美人)と、従兄の娘と談笑しつつ盛り上がる爺婆の話を聞かされていく。


それはそれはしょうもない。


会社の飲み会におけるベテランさんたちの昔話と同じくくらいしょうもない。


で?オチは?どこが笑うところ?って思うところで皆大爆笑。


こんなに簡単に笑ってくれればゆってぃだってもっと売れただろう。


そして話は爺連中のひと言からスタートしたのです。


「80まで生きれれば本望だな」と。


これをうけ婆連中はやんわりと「もっと早くでもいいよ」みたいなニュアンスのことを返す。


爺婆連中は笑顔で談笑しているが私は知っている。


そこには北緯三十八度線クラスの緊迫感があることを。


どっちが主導権を取るのだろう?と固唾を呑んで見守ることにした。


簡単に略すと爺連中はもう働かなくても十分じゃね?と言ってることに対し、婆連中はまだまだ稼いでもらわないと困る的な話だった。


あくまでもニュアンスで語られてるのが緊迫感を煽る。


しかもだ、トリプル・ドムはことあるごとに我が家の2人の娘と従兄のところの娘、そう「カツ・レツ・キッカ」を人質に取るもんだからやり方が非常に汚い。


「孫に洋服買えなくなっちゃうわよ」みたいなことをサクッと放り込む。


私も従兄もその瞬間マホトーンをかけられてしまったのである。


爺連中の抵抗は続く。


「働くのはまあ構わない」と爺たちが譲歩し始めたが、「年金の口座は我々に渡してもらいたい」とサイド3における独立宣言をし出した。


要は自由にお小遣いを使わせろと主張しているのである。


その宣言に対し婆連中は断固NOと言い張るのである。


あの手この手で次女伯父と親父は勇猛果敢に攻める、しかし、トリプル・ドムのジェット・ストリーム・アタックはさすがに難攻不落である。


次女伯父と親父は完全に諦め白旗を掲げようとしたその時!


冒頭にある長女伯父が立ち上がるのである。


国民よ立て、立てよ国民。


まるでギレン総帥がそこにいるのかのようにバンバンと机を叩き、仲間を鼓舞するかのように、妻の役割はこうだと切々と語るのである。


お前らは自分の仕事をこなしているのかね?


それを全うした上で我々の要求を撥ね付けようというのかね?


俺たちの稼いで来た金だよ、国に納めてきた金だよ、その金をなぜ自由に使わせてくれないのかね?


諸君の愛してくれたガルマは死んだ!何故か?(坊やだからさ)





伯父よ。


分かる。


いやさ、分かりますとも!


誰よりも早く起き、目玉焼きを自ら焼き、冷凍食品を取り出しては弁当箱に詰め、めざましテレビを見ながら目玉焼きをおかずに朝ごはんを食べ、食べ終わった食器を片付け、弁当を包み、顔を洗い、歯を磨き、着替えをすませてから、寝室に向かい「行ってくるね」と言うとベットの中から「いってらっしゃい」と見送られ、家に帰ると自ら鍵を取り出して玄関を開け、「あらもう帰ったの早かったね」などと言われ、自分の分の夕飯は自分で温め、食べ終わった食器は人数分片付け、生ごみの処理も行い、乾いたグロスで食器を全部拭き、元にあった場所に食器をしまい、朝ごはん用の米を研いでる私だもの。


その主張はよく分かる!


伯父よ、もっと言ってくれ!


うちの奥さんいないけど。


もっとだ、もっと!


MOTTO!





「お義兄さん、全部自分でやってるじゃない」


次女伯母のひと言が、私を現実に引き戻すのです。


「そんなこと言うけどさ、お義兄さん、自分でご飯作るし、食器だって片付けるし、洗濯だって、アイロンだって何でも自分でやってるじゃない」


「そうだけど・・・」


伯父のラッシュが止まる。


「お姉さんが一番楽よね、うちのパパさん何も出来ないもの」


「うちのお父さん何もしないもん。いいなあお姉さんは」


爺たち完全に沈黙。


使徒も驚くくらい沈黙。


偉そうに講釈垂れてた伯父はおだてられ「男は武士(もののふ)だもの。全部出来なくては!」と言い、何も出来ないうちの親父と次女伯父は下向いちゃって戦意喪失。


同じく何も出来ないであろう次女伯母の息子である従兄も下を向き、代わりに従兄の嫁が推定Dカップはあるであろう形の良い胸を張り「エッヘン!」とばかりに従兄を見下ろしていた惨劇の後があった。


こうしてジオン公国と地球連邦軍との間に和平交渉が結ばれたのでした。


もちろんジオン公国の独立宣言はなかったことにされたのですよ。




 




 




 




 







追伸


今年は新年会はありませんでした。




爺婆連中はやったのかも知れませんが、従兄が大阪へ転勤したので、俺たち行く意味ないからパス!と宣言したのです。




さて、今年はトリプル・ドムがどう暴れたんですかねえ・・・。