※ご注意ください※
・特殊NPCのアグネスさんをチートでプレイしています。
・アグネスさんの特質を変更しています。
・シムズ3の要素があります。
・デフォシム同士の恋愛があります。
これまでのお話
【アグネス&始祖の恋愛カウンセラー】
【ミラルカの恋】
【上の2つを統合した現行シリーズ】
死神イベントをようやく全てこなした翌朝は、ハロウィン。
イヴィー「へたのあたりをとって、中身をくり抜いてっと」
イヴィー「めちゃくちゃ固いじゃねえか!
ハズレにあたっちまった。くそっ。意地でも仕上げてやるけどな!」
続いてミラルカ。
ミラルカ「イヴィーさんが固い固いって騒いでたけれど、大丈夫かしら」
ミラルカ「全然固くないじゃない。すいすい切れるわ」
イヴィー「最強のヴァンパイアには楽勝だろうよ。リリスもカレブもボコボコにした挙句、思いっきりぶん投げるだろ、お前」
ミラルカ「『ボコボコにする』じゃなくて『スパーリング』だけれど、確か私、強いものね。
カボチャくらい片手でひねりつぶせなきゃ」
イヴィー「怖っ」
その様子を見ていた始祖。
ヴラド(あれは、ミラルカがストラウド・マナーにやって来て、初めてのハロウィンだったか)
ヴラド「ハロ……なんじゃと?」
ミラルカ「はろうぃん。えいがかんで、みた。
かぼちゃのランタンつくる。おばけのかざりつけする。
こどもはきゃんでーもらう。みらるか、きゃんでー、すき」
ヴラド(今は好きな菓子も『枯れた胃腸』になれば吐いてしまう。
運よく弱点を避けたとしても、食物に対する『美味』という感覚は失われてしまう……)
ヴラド「そうかそうか。わかった。ワシがハロウィンとやらを行ってやろう」
満足げに眺めていた始祖を、ミラルカの両親が呼び止めました。
父「始祖様、ハロウィンは一神教徒どもの祭りでございます。
それを知らぬミラルカが、キャンディー欲しさに始祖様にねだったのではないかと。
わたくしが厳しく叱っておきます。申し訳ございません」
ヴラド「とんでもない!ワシが勝手にやったことじゃ。ミラルカは何一つ悪くないぞ!」
母「始祖様、あの娘は私どもと違い、生まれついてのヴァンパイア。
自分より高位の、しかも始祖様に『何かをしてほしい』などと申し上げるなど、もってのほか。
今のうちからよく言って聞かせねば、いずれ大混乱をもたらします」
ヴラド「うーむ……わ、わかった」
ヴラド「と、いうわりには、あやつの両親は、ワシが床に紙くずを捨てたり、床の汚れを放っておくと
『始祖様。不潔な環境に身を置きますと、心まで汚れてしまうものでございます。
紙くずは紙くず入れへお捨てになり、汚れがたまってきたら掃除をお命じ下さい。
また、館にお戻りになる時は、玄関でブーツの泥をしっかり落としてからお入りください。
玄関は主の顔と申しますゆえ』
と、いつも叱られて、命令されておった気がするがの」
思い出にふけりながら、近所の子供たちのために置いてあるキャンディーを手に取った瞬間。
お化け「ばぁ」
ヴラド「ぎゃーーーーっ!!!」
てなことをやっているうちに、イヴィー君とミラルカのジャック・オ・ランタンが出来上がりました。
お揃いのネコデザイン。
左がイヴィー君作、右がミラルカ作です。
その夜。
ジュエリーや宝石のチャージを終えた始祖は、指輪をひとつ手に取りました。
ヴラド「我ながら、いつ見ても良い出来の指輪だ」
ヴラド「これなら簡単に釣られてやってくるであろう。
それに今日はハロウィン。あちらの世界へのポータルが開き、死者がこちらにやってくる。敏感になっているはずだ。
……
何も知らないミラルカとイヴィーは、寄り添いながら星を見ています。
ミラルカ「あれがアンドロメダ座。エチオピアの悲劇の王女。
お母様が『うちの娘はどんな女神よりも美しいんですの』と自慢しすぎたせいで、ポセイドンの怒りを買って生贄にされてしまった。
英雄ペルセウスに助けられて、相思相愛になったのだけれど、今度はお父様が『アンドロメダには金持ちの婚約者がいる』と、ペルセウスを殺そうとして、当たり前だけれど返り討ちにされた。
ようやく二人は結婚できて、亡くなった後、女神アテーナーが二人を天へ召し上げて星座にしたの」
イヴィー「古代にも毒親っていたんだな」
ヴラド「来おったな」
死神「ミラルカ……ミラルカ……!我との誓いを忘れたのか!
今、思い出させてやる。その男の魂を刈り取って、お前を縛りつけている悪しき鎖を断ち切る!」
ヴラド「待て、死神。こちらへ来い」
死神「貴様の言葉になど、耳を貸す必要はない!」
ヴラド「ミラルカと話をさせてやる、と言ったら?
『命令』の能力だけではない。ミラルカは、混じりけなくワシの血だけを引いているヴァンパイアだ。
極論を言えば
『我は全てのヴァンパイアの始祖なり。ミラルカ・ベルベットよ、このものと愛し合え』
のひとことで、ミラルカはお前の胸の中へ飛び込んでくるぞ。それでも嫌か?」
死神「……!」
次回に続く。
--
↓ランキングに参加しています。よろしかったら。