

ページへあの「手をつないでほしい」というメッセージが込められた歌詞カードを見たせいか、次のデートで向こうから手をつないでくれるようになった。
家に初めて泊まる夜、「今日は一晩泊めていただきたい!この通り!!」と冗談交じりに土下座する彼

意外に何時間も丁寧にサービスしてくれるようなタイプだった。
そのため力尽きて何もせず寝てしまうこともあり、彼は相手に求めるだけのことはあったのかもしれない。
スキンシップしたら治まるかと思っていた症状は一向に治らず、デート中は常に息苦しかった。
ある時耐え切れず、そのことをカミングアウトした。
すると彼は「打ち明けたことで少しは楽になった?」と言って、特に引く様子もなかったので安心した。
それからしばらくして、前にくれたブレスレットの代わりに新しいものをくれた。
「あれは失敗した」とよほど反省したのだろう。
ジバンシーの時計だった

先日デートで大黒屋に行った時に私が「フォリフォリの時計がかわいい~」と言っていたせいか、ジバンシーの中でもピンクの時計を選んでいた。
フォリフォリじゃなくてジバンシーなのはなぜだろう・・・と思いつつ、改めてプレゼントを買い直してくれたことに感謝した。
しかし次の瞬間、時計についていた値札が目に入った

私のアパート家賃のお値段相当。
彼は「あ」と言って、苦笑しながらそれを私の手から取った。
彼はネット通販会社に勤めていた。
だから欲しいものは社員割引で安く購入できると前に言っていた。
おそらくそこで買ったものだろう。
フォリフォリは在庫がなかったため、ジバンシーを選んだのかもしれない。
それらが頭の中を回ったが、追究しなかった。
そ れからも彼とのデートでは、私が歩いている時に猫背を注意され、キスする直前に鼻の下の産毛が気になったらしく、ひげに見えるから剃ってと言われ、自分で 切って少し失敗した前髪を「今すぐ美容院で直してきて~」と言われ、こちらが会計するつもりだったのに「会計は今のうちするのがいいかもよ」と言われ、 ジーパンの股上が深いのでお尻が大きく見えると言われ・・・
いろいろ細かかった。これが「俺色に染まってほしい」の意味なのか。
言い回しは柔らかくしてくれていたが、やっぱり疲れた

彼はそのつどすぐ直せるところを指摘して、私のマイナス部分を減らそうとしていた。
自分の気に食わない部分が気になったら直してもらわないと嫌いになってしまう。
だから指摘する。そうすることで彼は私への恋愛感情を保てるのだ。
私はいつ嫌われてしまうか分からない怖さでパニック寸前になり、どんどん彼とのデートで食べ物が喉を通らなくなってしまった。
彼が旅行雑誌を持ってきて、どこ行こうか?という話になり、私はますます追い詰められた。
この人と旅行なんて苦しくてありえない

まだ旅行は行けない、と正直に断った。
出会ってから半年後、とうとう彼から別れを告げられた。
「まだ治らないの?いつ治るか見通しがあるのかな?マヤちゃんが治ってくれないとデート中一緒に食事できないし、旅行にも行けないのは寂しい。もっと俺に包容力があればよかったんだけど、本当にごめん」という理由だった。
私の終戦記念日だった。
その3年後、彼から食事の誘いがあって2回会ったが、その時にはパニック症状がなくなっており、一緒に恋愛感情もなくなっていた。
後から思い返せば、私にはもったいない彼氏だったのかもしれない。
お互いが背伸びしあっていて、幼い恋愛だったのだと思う。
「オレ色に染まれ」という彼は思い上がりが激しいと思ったが、おごってもらってもお礼ひとつ言えなかった私の方がよほど思い上がりが激しかった。
それにしても、誕生日プレゼントは2回とも彼の失敗に終わった・・・。
2回目はなかった方がよかったかもしれないと思うほど。
値札をつけたままだなんて、どうやったらそんな事故が起きるのだろう

大黒屋で買ってもネット通販で買っても中々そんなことは起きないように思う。
たとえ勤務先のネット通販で安く手に入れたとしても全然構わない。
それをあたかも正規店で買ったかのように言っていたのが本当に残念

そういえば私からサプライズする一方で彼からは一度も受けなかった。
値札がついてたのが実はサプライズ?
彼とそのまま付き合い続けていたら多分体を壊していました。
私が神経症になってしまったのは、条件を満たさないとすぐ離れていってしまいそうな不安感を抱かされたから。
別れてからもしばらくは食欲を失い、ちょっとしたことで吐き気を感じてしまう症状が残った。
辛い思いをしてまでも彼のことが好きで自分から別れられなかったため、向こうから別れてくれてよかった。


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