それは愛ではない

明後日1日から始まる月例一斉ワーク「プシュケーの癒し」にお申込をありがとうございます。銀行振込のお申込＆ご入金は締め切りました。PayPal決済は申込締切明日31日(土)20時、入金締切同日22時です。

『【ご案内】月例一斉ワーク「プシュケー(いのち、こころ、たましい)の癒し」2021年8月』いにしえの人々は、人は血肉や骨のみにあらず、肉体にプシュケーが宿った存在であると考えていました。プシュケーは「息、息吹、呼吸」という意味の古いギリシャ語です。…

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最近印象深かった経験を書きます。私は3年ぐらい前から新日本プロレスの棚橋弘至選手を応援しています。プロレス観戦は今、感染対策が取られています。観客は1席ずつ空けて着席、手の消毒とマスク必須、声を出しての応援は禁止、拍手のみの応援です。コロナ禍以降、現地観戦の機会は減りましたが、自作のうちわや応援ボード持参で時々見に行ってます。

先日の試合は最前列の席が取れ、同じく棚橋ファンの友達と大喜びで行きました。その日は4対4のタッグチーム戦でしたが、数日後に予定されていたKENTA選手とのシングルマッチの前哨戦でもありました。ネット中継されない興行、しかも前哨戦ということもあり、当日はファミリー向けのヒーローショーのような分かりやすい試合でした。ヒールレスラーのKENTA選手が悪者で、棚橋選手がヒーロー役です。

試合中、お約束の場外乱闘が始まりました。私はひざの上に応援ボードを掲げながら観戦していたら、KENTA選手が私のすぐ前の鉄柵に棚橋選手を思い切り叩きつけました。私の応援ボードがKENTA選手の目に入ったんだと気がつきました。わざとやってる。棚橋選手にわざとひどいことをしている！ムカつきました。すごい音がして棚橋選手が私の目の前に倒れ込むと、KENTA選手は棚橋選手の顔を思い切り踏みつけ、私を見ながらこういいました。

「満足したか？」

私は(声を出すのは禁じられているので)思い切り怒りながら首を横に振りました。ひどい！本当にひどい！棚橋選手になんてひどいことを

分かっています。KENTA選手はヒールレスラーです。ヒールレスラーは観客の怒りを買うのが仕事です。これは「プロレス」だし、彼は私にものすごくサービスしてくれたんです。それも全部分かっています。だけど私にとってそれは愛ではない。愛ではないなら、私は観客としてKENTA選手に怒りで応えるしかない。

その日の試合は棚橋選手側が勝ちました。友達と勝利を喜びながら、「KENTAむかつく～！絶対許さない！」「あの応援ボード、KENTAにいじってもらうために作ったんじゃないのに！」とプリプリ怒りながら帰りました。

今、その日のことをよく思い出しています。ああいうとき、レスラーが自分に何かしてくれたとニヤニヤしたり、写真撮ったりしがちだと思うんです。そうしたい気持ちは分かります。ちょっと前の私ならそうしたかも。所詮「プロレス」だし。あのときヒールレスラーにとっさに怒りを向けることができたのは、我ながらよかったなと思いました。

愛とは言えないことに「それは愛ではない」と表明できるかどうか。8/1からのワーク、私にとってはそんな感じのテーマも含まれているのかな……と何となく感じています。

当日持参した応援ボード。我ながら素晴らしい出来！