別に誰が誰と不倫しようが、知ったことじゃないし、勝手にやればいいと思う。
しかし、LINEに書かれた文章を見て、20数年前に自分に降りかかった離婚話を
思い出した。
実は何を隠そう、僕も不倫をされてしまった経験がある!
その時、離婚を決定づける「あるもの」が、ゴミ箱から出てきた。
僕の脳裏には、今でもはっきりと焼き付いている!

僕が20代のころは、携帯電話もなく、ましてやメールやラインはなかった。
だから、思いを伝えようとすると、電話するか、直接会うか、手紙を渡すしかない。
いま思えば、ラインのような証拠になるものはなかったので、
逆によかったかもしれない。
僕は25歳で結婚した。
わずか2年ほど経過したとき、妻から別れ話が持ち上がった。
理由は、好きな男性ができたことだった。
当時の自分は、まだ若く、それはそれはとてもショックなことだった。
仕事も手につかなくなり、会社を辞め、宅配便のアルバイトをはじめた。
そんなある日、自分の部屋からリビングに入ると、妻が何かを隠したような気がした。
気になった僕は、翌日、恥も外聞もかなぐり捨て、ゴミ箱を漁ってしまった。
それはまるで、映画「砂の器」の森田健作が、線路沿いを服の切れ端を探すシーンと
重なる。
すると、ゴミ箱からびりびりに破られた便箋が出てきた。
僕は、その便箋を、丁寧にジグソーパズルのように、並べた。
それは、まぎれもなく彼女が、「第三の男」に送った手紙だった。
うる覚えだが、こんなことが書かれていたと思う。
「わたしたちが一緒になるには、まだ時間がかかりそう。
でももう少し待ってて・・・あともう少し・・・」
ベッキー風に言うなら、「卒論待ってるね」みたいな感じだ!
僕は、その手紙を読んだとき、愕然として、脱力感が体を襲い、
体がガタガタを音を立て、沈んで行ってしまった。
「彼女の心には、僕のことは、もう1ミリも残っていない」ということに
改めて気づかされ、とんでもない底なし沼に落ちていった。
それから約1年、惨めで、陰鬱な日々が続いた。
ベッキー報道を見るたびに、20数年前のゴミ箱事件のことを
思い出してしまう。
僕は、例の手紙は、そのままゴミ箱に捨て、そのことは本人にはもちろん、
自分だけの秘密にしてきた。
デジタル時代は、消去したくてもできない厄介な時代でもある。
ベッキーのLINEの文章だって、あんな文章がなければ、
ここまで大げさな話には、ならなかっただろう。
そういう意味では、僕らの時代は、まだよかったのかな・・・
あれから長い年月が流れたけど、このことは生涯忘れられないことだろう。
もしタイムスリップできるとしたら、あのときの手紙、もう一度読んでみたい。
いろんな荒海を乗り越えてきた今なら、笑って読むことできるよね。
きっと・・・