いまから20年前、1993年に公開された映画「許されざる者」
主演・監督 クリント・イーストウッド
出演 モーガン・フリーマン ジーン・ハックマンほか
第65回アカデミー賞 監督賞 作品賞 助演男優賞 編集賞 4部門受賞
イースドウッドが師と仰ぐドン・シーゲル監督とセルジオ・レオーネ監督に捧げた
最後の西部劇映画である。
<ストーリー>
小さな牧場 を営むウィリアム・ビル・マニーは、かつて列車強盗や殺人で名を馳せた
伝説的なアウトロー であったが、11年前に妻と出逢ってからは改心し酒も止めていた。
二人の子供にも恵まれたが、作物は満足に育たず、3年前に妻にも先立たれてしまった。
そんな或る日、スコフィールド・キッドと名乗る若い賞金稼ぎがマニーを訪れた。
キッドによると「泥酔して娼婦の顔を切り刻み、目玉をえぐり出し、乳首を切り取ったカウボ
ーイが、保安官ダゲットの裁量で、馬7頭分の賠償金を支払うという約束だけで自由
の身になるという事件が起こった。怒った娼婦たちが、カウボーイを殺した者に1000
ドルの賞金を出している」という。キッドは冷酷無比であるという伝説を持つマニーと
手を組み賞金を得ようと考えていたのだ。しかしマニーには11年という長いブランクが
あった。馬も自由に乗りこなせなくなり、二人の子供もまだ幼い。それでも、不当に殺
された娼婦の敵討ちをすれば大金が手に入り、生活が楽になると考えたマニーは悩
み抜いた末、再び銃を手に取ることを決意した。マニーはかつての相棒ネッド・ローガ
ンを連れて街へ向かった。
この映画の魅力は、単なる西部劇ではない。むしろ撃ち合いのシーンは、
最後の最後しか出てこない。
若い頃は女子供も殺した冷酷無比だった男が、クローディアといううら若き女性と
出会い真人間になっていく。
クローディアは、亡くなっているので一度も登場しないが、マニーから何気なく語られ
る妻のことが、非常に魅力的だったことを分からせてくれる。
とにかく、ストーリー、配役、すべてにおいて完璧な映画である。
僕がこれまで観た映画の中でも、この映画はベストテンに間違いなく入る。
そしてついに、20年の時を越え、この映画を日本映画界がリメイクした。
■ 日本版 「許されざる者」
監督 李 相日
出演 渡辺謙 柄本明 佐藤浩一
9月に公開予定なのだが、いち早く試写会で見ることができた。
オリジナルな部分も加えながら、新たな「許されざる者」になっていた。
公開前なので、詳しくは書けないのでここまで。
なんとなくもう一本くらい映画が見たくなって、帰りにDVDを借りた。
監督 降旗康男
出演 高倉健 田中裕子 ビートたけし ほか
奇しくも、この映画も妻に先立たれた男の話である。
もしかして、最近のヒットの方程式は、妻に先立たれた男なのかもしれない。
やはり、健さんはロードムービーが似合う。
「もし自分が妻に先立たれたら、どうなるんだろう?」
否応が無くても想像してしまう。
この映画は、そんなことを切実に感じさせてくれる映画だった。
とにかく配役がよく、演技が自然でよかった。
なんか最近は、日本映画の方が活気があって面白い。


