失う という幻想 | 知奈津のブログ ~Open Heart~

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どこにいてもここにいる

一瞬に、
毎日に、

ありがとう

日常生活はなんら変わっていないけど、


毎日の日常というものが

こんなにもなんか愛おしいと感じるのは

わたしの中でちょっと新しい感覚。


うまくいえないけど、


日常にすべてが含まれている。凝縮されている。


っていうような。



こないだホームレスの方に会って思ったこと。



守る(べき)ものがない、少ないような人って、

こんなにも穏やかなんだなって。







社会では、


見た目、所有物など外側のものとか、

かたちで人を判断する傾向があるけど、


わたし自身が実際会ったホームレスのおじいさんは、

悲壮感なんて感じず、

むしろ明るくて、柔らかくて、優しさもあるけど、

強さみたいなものも感じて、

それでいてどこか静けさもあるような。


この明るさは、

どこから生まれている、生まれたんだろう?って思った。

なんともことばで表現しがたい明るさなんだけど、

おじいさんが持っている光っていうのか、

生きているっていう生命のエネルギーっていうのか、



そのおじいさんの醸し出しているなにかが

とても美しいと思った。



今まで出会った誰にもないなにかを持っているような人。



なんかすごくインパクトがあった。








幸せかどうかはご本人にしかわからないかもしれないけど、


少なくとも1ヶ月以上先の未来のこととかを考えたり、悩んだりしているようには見えず、


どこまでも「 いま 」を生きている。


そんな感じがした。



満員電車とか、なにかのスケジュールに追われたり、

未来のことで頭がいっぱいになりがちな現代社会で普通に生きている人々よりも

もしかしたら心は健康で、豊かなのかもしれないなとも思った。



なにが良い、悪いということはないと思うけど、


これはそのときわたしが素直に感じたことだった。






昔からその駅にホームレスの方がいるのは知っていて、通るたびに見てきて、


でもこわいとか、変な人とか

そんな風に思ったことはなかったけど、


実際お話して、

目には見えないし、ことばにもできないんだけど、

本当に多くのものを一瞬で受け取ったように思う。

自分の中のなにかを覆されるようないい意味でのインパクトありすぎな衝撃があった。



どんな人やものにも壁を作らず、感じず、

無防備というか、絶対的な安心感や信頼みたいなものの中から世界や人をみている、関わっていく。


そんなわたしもずっといたんだな


って

本当の自分を垣間見たような気がした。



そんな自分ではうまく生きていけない

痛い目にあう、損をする


って

強くなろうとそんな自分を隠して、

一生懸命守っていたんだなって。







不思議なんだけど、

あの日を境に、そんな自分でいても


傷つくことも失うものもないんだろうなってなんとなく感じている自分と、


理由はないんだけど、

穏やかな安心感みたいなものを感じているわたしがいる。



損をしたくない

自分の持ち分が減るのが嫌だ


ずっとこんな自分がいたんだけど、


失っているもの、失うものなどなかったんだ


こんな気づきをさせてくれた体験に感謝しています。


ありがとう