第三弾は、初回に紹介した『夜と霧』の著者で、実存分析・ロゴセラピーの創始者であるV・フランクルの著作です。
ナチスによる強制収容所から解放された翌年に、ウィーンで行った講演を文字にしたもので、かなり平易に書かれているので、フランクル自身の著作の中では最も読みやすいです。
フランクル思想に入門したい人は、この本から入るのが一番の近道だと思います。
しかも、易しい著作ながら、フランクル思想全体を見渡して考えても、もっともフランクル思想の中心となる、彼がもっとも言いたいことが、とても分かりやすい言葉で書かれていると言う意味でも、入門書として最適です。
三部立てで、第一部では彼の生きる意味についての基本的な考え方が述べられ、第二部ではそれが病にもかかわらずあるということが、第三部では、それが強制収容所という過酷な状況にもかかわらずあるということが、体験に即して語られます。
最終的に、どんな状況でも人生に意味があると言う主張が、論理的な、いわゆる理詰めではなく、むしろ実存的な、実体験に即した形で、提出される構成になっています。
彼の人間に対する視線は厳しくも温かく、彼は著作を通して多くの人に生きる勇気と尊厳を伝えてきたのだろうと思います。
巻末にフランクル研究の第一人者である、山田邦男さんの丁寧な解説もあり、フランクル思想の概略がわかるようになっているので、そちらも必見です。
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