仕事をしていた時、その業務集計が整合しなくて、果たして帰れるのか…? と言う事が良くありました。
いや、まぁ、整合して当たり前なんですけどね。
そんな時、焦りとプレッシャーに押しつぶされそうになった時、子供の頃に与えられた本の一節が思い起こされるのです。
時は江戸時代。武士の家に生まれながらも家計は困窮。そんな少年のエピソード。
暮れも迫った大晦日、なんとか融通のついたお金で正月の餅を買い、師走の人混みの中、家路に向かうその途中。
『…あっ!』
さしかかった橋の上、風呂敷がほどけ、せっかくの餅をこぼしてしまいます。
人に踏まれ、或いは汚れて行く餅を、懸命に拾おうと、しかし甲斐も無い努力に、絶望感だけが残ります。
『…ふん』
少年は諦めたように? いえ、達観したように呟くと、拾った餅までも橋の上から投げ捨てました。
『たかが餅じゃないか』
そんな物に、武士たる自分が地面を這いつくばる?
冗談じゃない!
『たかが餅じゃないか』
例え困窮でも、節だけは曲げない。
プライドだけは捨てない。
仕事を投げ出したくなる時に、いつも思い出す、少年時代の勝海舟のエピソードでした。