語彙力を高めたかったら辞書を読むより、一人でも多くの人と会話せよ!! | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

世間の、とりわけ俺と同世代の人たちは異口同音に「語彙力は仕事に必要だ」と言う。しかし俺には分からない、語彙力とは一体何なのだろうか。例えば仮に国語辞書一冊分の語彙数が備わったとして、果たしてそれは理知的なコミュニケーションの助けになるのだろうか。

俺はこれまでの人生において、自分が文字通り単純なワード数としての語彙力に乏しいと感じたことはない。しかし俺は今までに、自分の話し方が知性的だと思ったことは一度もない。例えばある事象に対し、それに該当する語彙が数通りあったとして、そのどれが最適解なのか瞬時に選び取ることが俺は極めて不得手なのだ。話す過程でところどころ慎重に語彙を選び過ぎてしまう衒いが故に、俺の話し方は人に対し、遅々としてまどろっこしく、また変に理屈っぽい印象を与えてしまうのだ。

無論、最低限の語彙数を保有することは社会人として当然の嗜みであろう。しかしそれだけでは理知的なコミュニケーションの助けにはならない。その無数のワードの中から瞬時に的確な語彙を選択する力があってこそ、知性的な話し方は成立する。ならば真の意味での語彙力とは知識ではなく知能の範疇というべきであろう。あるいは知能を補填するのは徹底的な反復練習、即ち場数である。ゆえに俺は勧めたい。語彙力を高めたかったら辞書を読むより、一人でも多くの人と会話せよと。