昭和歌謡はスペシャリストによる分業!?J-POPはゼネラリストによる兼業!? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

俺が知っている音楽は1990年代~2000年代の流行歌だ。しかし残念ながらこの時代の音楽は、はっきり言って年長者とも年少者とも共有することが出来ない。

1980年代以前、昭和歌謡の時代には「作詞家先生」「作曲家先生」「大御所歌手」と呼ばれるそれぞれの分野の専門家が存在し、作詞、作曲、歌唱の工程は完全に分担され楽曲が作られるケースが一般的であった。しかし1990年代以降、J-POPの時代に入り「アーティスト」と呼ばれる単一歌手もしくは単一グループが作詞、作曲、歌唱を全て一人で担当するスタイルが広く定着したように思える。

つまり昭和歌謡は「スペシャリストによる分業」、J-POPは「ゼネラリストによる兼業」、後者の方が楽曲のクオリティが落ちるのは必然である。実際に俺の中高生時代の流行歌を振り返った時、未来永劫どころか今現在聴き継がれている名曲を探すことさえ難しい。特にかつて俺がカラオケで歌いまくったV系バンドなど、一体今誰が歌っているというのだろうか。

そして2010年代。嵐、AKB48、乃木坂46などの一部人気アイドルグループのCD売上が完全に一人歩きし、ミリオンセラーの曲をファン以外誰も知らないという珍事が起こる中、例えばカラオケランキングなどでガンガン上位に食い込むようになってきたのがアニメソングである。

理由は簡単、恐らくアニソン分野においては作詞、作曲、歌唱の役割が完全に分担され、J-POP時代の潮流に逆行した「スペシャリストによる分業」が今も脈々と為されているからであろう。