20代の諸君!学生児童諸君!あえて今、手塚治虫を読み親しんでみてはどうだろうか!? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

恐らく、日本人誰もが賛同するところであろう。児童漫画の第一人者といえば藤子・F・不二雄だ。ギャグ漫画の第一人者といえば赤塚不二夫、冒険活劇漫画の第一人者といえば鳥山明となろう。ならば漫画という娯楽文化そのものの第一人者は一体誰なのか。まさしく愚問、 “漫画の神様”手塚治虫その人である。


少年時代、『ドラえもん』と並び俺が夢中で読んだのが手塚治虫作品だ。その中でも氏の代表作にして最高傑作と呼ぶにふさわしいのが『ブラック・ジャック』、そして『火の鳥』であろう。両者に共通するテーマ、それは「生と死、そして命」である。『ブラック・ジャック』においては「命の対価」、そして『火の鳥』では「生に執着する人間の業と欲」がまざまざと描かれている。


  ◆日本を代表する漫画家といえば?
   (「gooランキング」より)

  1位 手塚治虫 (代表作/鉄腕アトム)  10751票
  2位 藤子・F・不二雄 (ドラえもん)  4715票
  3位 鳥山明 (ドラゴンボール)  3704票
  4位 尾田栄一郎 (ONE PIECE)  2212票
  5位 藤子不二雄A (笑ゥせぇるすまん)  833票
  6位 井上雄彦 (SLAM DUNK)  610票
  7位 松本零士 (宇宙戦艦ヤマト)  517票
  8位 あだち充 (タッチ)  506票
  9位 青山剛昌 (名探偵コナン)  457票
  10位 赤塚不二夫 (天才バカボン)  443票 ※以下略


さらに俺が特筆したいのが、これまで数多発行された手塚治虫の短編作品集である。そこには長期連載作品の中では決して見られない、氏の自由奔放で多岐多彩な表情や作風を読み取ることができる。後の漫画家たちがそれぞれに確立した独自ジャンル、例えば藤子F氏の児童対象要素、赤塚氏のギャグ要素、そして鳥山氏の冒険活劇要素。それら全てを手塚氏はすでに手中に構築していたのではないか、そんな畏怖の念さえも抱いてしまう。


手塚氏が没して早や四半世紀。俺は声を大にして呼びかけよう。20代の諸君、学生児童諸君。あえて今、手塚治虫を読み親しんでみてはどうだろうか。娯楽革新の現代、若い人たちにとっては時代錯誤も甚だしいだろう。しかし決して失望はさせまい、手塚治虫は不朽である。