校内模試、全国模試、そして入試本番、テストの後には必ず自己採点。学生時代、それが俺にとっては自虐プレイ以外の何物でもなかった。
なぜなら得意教科の高得点はほとんど反映されず、苦手教科がどれだけ足を引っ張るかで明暗が分かれてしまうからだ。
さて、今ここに学業優秀なA君とB君がいたとしよう。彼らが国数英理社5教科のテストを受けたと想定し、各教科の点数は以下の通りとする。
A君
国語100点 数学100点 英語100点 理科100点 社会40点
B君
国語90点 数学90点 英語90点 理科90点 社会90点
A君とB君、果たしてどちらを高評価すべきだろうか。人によって意見が割れるところであろうが、俺ならば4教科で満点をとったA君をより高く評価する。
しかし各教科の合計点を算出すると、
S(A)=100+100+100+100+40=440点
S(B)=90+90+90+90+90=450点
A君よりB君の方が勝ってしまうのである。ではここで集計法を変える。各教科の点数を2乗したものを合計し、それを総合得点とするならば、
S'(A)=100^2+100^2+100^2+100^2+40^2=41600点
S'(B)=90^2+90^2+90^2+90^2+90^2=40500点
このようにA君の4教科の100点が強く反映され、合計でB君に勝るのである。
俺は思う。模試や入試の総合得点、その算出法を現行の「加点方式」ではなく「塁乗加点方式」にすべきだ。そのメリットは、得意教科の高得点がより色濃く反映される点にある。
その方が各分野のスペシャリスト発掘・育成に適しており、また何よりテストを受けていて楽しいではないか。