さめざめと降りつのる雨
あれから何度目かの夏を洗い流して
きっと私は夢を見ていた
長く長く けれどいつか必ず覚める夢を
一人で生き やがて一人で死んでいく
それ以上など望んでいなかった
今でも信じられずにいる
あなたは こんな私のことを愛してくれた
あなたの鼓動が あなたの体温が
この身体が在る意味を教えてくれた
愛おしくて どうしようもなく愛おしくて
一瞬一瞬が永遠であればいいとさえ想った
さめざめと降りつのる雨
あれから何度目かの夏を洗い流して
愛されるなんて知らなくて良かった
まして 誰かを愛するなんて