100万回生きたねこは死ぬたびにタイムリープ!!並行宇宙で生まれ変わる!? | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

誰もが幼少時代、一度は読んだことがあろう。

童話『100万回生きたねこ』。飼い猫として人間に身勝手に囲われ、不本意な死を遂げては生まれ変わる、それを100万回繰り返して来たねこ。ある時、ようやく野良猫として生まれ、初めて猫としての自由や充実を謳歌して天寿を全う、以後2度と生まれ変わることはなかったという物語。温かい中にもどこか切なく、大人までもが考えさせられる名作である。


しかし、小学校低学年くらいだったろうか。

初めて『100万回生きたねこ』を読んだ俺は、感動よりも感慨よりもまず先に疑問を抱いた。「猫が100万回人間に飼われる、それって絶対に不可能だろ」。作中においてそのねこはいずれも不慮の死を遂げているが、仮に過去100万回の平均寿命を10年とするなら、第1回目にねこが生まれたのは1000万年前。サルの祖先が木の上でウホウホ、人間はまだ誕生すらしていない。


ならば考えられる可能性はただ一つ。

それはタイムリープである。ねこは死ぬたびにタイムリープし、並行宇宙で生まれ変わるのだ。ちなみにそのねこは最後にメス猫と結ばれ、子供を産み育て見送り、2匹仲むつまじく天に召されるのだが、そんなハッピーエンドも急展開でバッドエンドになってくる。ねこが幸せな最期を迎えた宇宙、その同時に100万通りの並行宇宙でねこは報われず死ぬのだから。