例えば、マイケル・ジャクソンについて日記を書く時。
俺なら迷わず、『スリラー』や『BAD』と言った、
誰もが知っていよう代表作を取り上げる。
間違っても、ジャクソンズ時代の楽曲を、
メインに取り扱ったりはしないだろう。
なぜならば、ほとんどの人にとって興味がないからだ。
興味を持ってもらえなければ、
その日記は誰にも読んでもらえないだろう。
さて、藤子・F・不二雄と言えば、
言わずと知れた、漫画界を築いた巨匠の一人である。
藤子・F・不二雄を今日藤子・F・不二雄たらしめたのは、
『ドラえもん』に代表される児童向け作品の数々だ。
しかし俺は、時折強い疑問に駆られる。
「藤子・F・不二雄は、
本当に純然たる児童向け作家だったのだろうか?」
氏の短編作品集を読んでいると。
児童向け漫画と表向けられた作品の中に、
俺はある種の”毒々しさ”を感じることがある。
それは、例えば思春期の背徳的なエロチシズムであり、
例えば人間の裏に潜む禍々しい残虐性だ。
藤子・F・不二雄が本当に描きたかった作品。
それは微笑ましく安穏とした、
児童向け漫画などではなかったのではないか?
しかし世間は藤子・F・不二雄に、
”健全な児童向け作家”を求めた。
そして氏はその要望に、生涯に渡り応え続けたのだ。
「漫画とは作品ではなく商品である」
誰よりも解していたのは、藤子・F・不二雄ではないか。
◆日本を代表する漫画家と言えば?
(「gooランキング」より)
1位 手塚治虫 (代表作/鉄腕アトム) 10751票
2位 藤子・F・不二雄 (ドラえもん) 4715票
3位 鳥山明 (ドラゴンボール) 3704票
4位 尾田栄一郎 (ONE PIECE) 2212票
5位 藤子不二雄A (笑ゥせぇるすまん) 833票
6位 井上雄彦 (SLAM DUNK) 610票
7位 松本零士 (宇宙戦艦ヤマト) 517票
8位 あだち充 (タッチ) 506票
9位 青山剛昌 (名探偵コナン) 457票
10位 赤塚不二夫 (天才バカボン) 443票
(以下省略)