宇宙が輝かしいのは、始めの一瞬だけだ!!
宇宙終焉の有力説の一つ、「ビッグチル」。
そのシナリオの後半は、まさに退屈を極める!
今から7000億年後、恒星同士、銀河同士が重力で結びつき、
宇宙全体がブラックホールだらけになる!
そこは光さえもない、暗黒の宇宙だ!!
ブラックホールは少しずつ素粒子を放出しながら、
徐々に徐々に縮小していく。
素粒子の重力はあまりにも微小過ぎて、
もはや互いに運動を起こすことは出来ない。
そして宇宙全てのブラックホールが素粒子を放出しきって、
完全に消滅するのは、遥か遥か未来10の100乗年後!
以て一切の物理現象はなくなり、宇宙は終焉する!!
では宇宙終焉までの10の100乗年間、
これを1年のカレンダーに喩えるとどうなるだろうか?
宇宙が光に満ち、激しく天体運動を繰り返すのは、
元旦のわずか、
0.00000000000000000000000000000
000000000000000000000000000000
00000000000000000003 秒間
その後の364日23時間59分59秒以上が、
ブラックホールだらけ、一切の光がささない暗黒時代だ!!
さてここで、tを宇宙誕生からの時間とし、
宇宙の年表を示してみる!
t=0 宇宙誕生
t=10の-32乗秒 宇宙の爆発的膨張
t=10の-12乗秒 素粒子が質量を帯びる
t=10の-6乗秒 重力、電磁力などが発生
t=3分 原子核の生成
t=30万年 原子の生成
t=5億年 最初の恒星、銀河の誕生
t=138億年 現代
t=7000億年 全宇宙がブラックホールだらけに
t=10の100乗年 ブラックホール消滅、宇宙終焉
俺はこれにどうしても違和感を覚える!
宇宙の歴史的イベントはまさに誕生直後に集中!
後になればなるほど、宇宙的大事件が間延びしているのだ!!
ではここで、新たな時間変数t’を用いる。
t’はt(秒)に対し、以下の式を満たすものとする。
t=10^t’
(t=10のt’乗)
そしてt’を使って、あらためて宇宙の年表を示す!
t’=-∞ 宇宙誕生
t’=-32 宇宙の爆発的膨張
t’=-12 素粒子が質量を帯びる
t’=-6 重力、電磁力などが発生
t’=2 原子核の生成
t’=12 原子の生成
t’=16 最初の恒星、銀河の誕生
t’=18 現代
t’=20 全宇宙がブラックホールだらけに
t’=107 ブラックホール消滅、宇宙終焉
どうであろう?
この表記の方が何となく、時間経過がしっくり来ないだろうか!?
1秒、2秒、3秒、4秒…
我々は時間の経過を、加数的に認識している!
そのようにしか認識できない。
しかし俺にはこれが、
宇宙の摂理に反しているような気がしてならないのだ!!
10^1秒、10^2秒、10^3秒、10^4秒…
もし仮に、全宇宙を司る全能の神がいたとしたら、
恐らく彼の時計は、指数的に時間を刻むことだろう!!