東日本大震災・横浜から埼玉県北に帰る男(その2) | まきしま日記~イルカは空想家~

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ちゃんと自分にお疲れさま。

彼女
「ねえ、ホテル取っておこうよ?」
彼女が携帯で東横インにメール予約。


当初外泊予定はなかったが、
それは2つの意味において英断であった。


(1)関内駅が終日閉鎖されることを想定、
とりあえず今夜寝る場所を確保出来る。
(2)ホテルに行けばテレビ、
今起きている事態につき、情報を得られる。


俺はとにかく情報が欲しかった。


まず脳裏に浮かんだのは、
埼玉県北、実家に残した80を越える婆さん。
ただ転倒しただけでも、
それは由々しき事故に繋がり兼ねない。


実家に電話。
しかし電話は通じない。


父、母、妹、
誰にかけても回線が全く繋がらない!!


焦燥感募る中、
ホテル・東横インまでの道程。


横浜の名だたる一流観光ホテル、
その前には黒山の人だかり。
ホテルというホテルが玄関を封鎖、
外泊客の受け入れをシャットアウトしていた。


東横インは宿泊料休めの、
いわゆる”二流ビジネスホテル”。


俺は悟った。
緊急事態発生!
危機管理能力の高い一流ホテルは、
最悪の事態を想定して客の受け入れを拒否。


緊急時、
むしろ危機管理能力の低い二流ホテルの方が、
かえって泊まりやすいのだと。


ホテルにチェック・イン。
部屋に入りテレビをつける。


そして俺は初めて知った!!


東北沖でマグニチュード8.8、
仙台は津波で壊滅。
それは阪神大震災の実に250倍の規模、
国内観測史上最大の未曾有の大震災だと―――


(続く)