錯覚
この歳になると
殿方から『綺麗』とか『良い女』とか『魅力的』とかいわれることにウキウキしてしまって
家庭も子供もあるし
向こうの都合が良い女になってしまっていたとしても
なんとなぁく繋がっていたりする。
全部、切ってみた。
あぁ、私はずーっと片思いをしていたのね。
若い時からの知り合いも
そうでない人にも
悪態も感謝もわずかな痛みもつきまとうのに、
涙一つ出ない。
ありがとう、とか、楽しかった、とか、
良い言葉で終わらせたいのは 私が狡賢くも大嫌いだったああいう大人になってしまった証なのだろう。
殿方はその分、子供だ。
だからリアクションが素直だ。
ムっとしつつも喧嘩できない自分に驚く。
不倫とも呼べない、
そこまでの相手でもなければ 踏み込める何かもない、
いわゆる壊れた玩具を抱えていたことに気付く。
あぁ、今日まで錯覚してたのね。
最低だったのは、私なのかもね。





