太田 忠司 天霧家事件
人を捜していただきたいのです・・・石神探偵事務所野上英太郎を訪ねてきた黒ずくめの女・鈴木道子は一枚の古い写真を取りだし、そこに写っている少年の行方の調査を依頼した。野上の助手で名探偵の狩野俊介は、猫のジャンヌと夏休みを利用して同級生の別荘に出かけて不在。野上が調査を始めた矢先、道子が野上の目の前で毒死した。道子と名乗った女は、街の有力者・天霧家の娘だったことがわかり、次第に天霧家の複雑な家族構成と遺産が絡んだ人間模様が明らかになるが!?
太田 忠司 狩野俊介の肖像
中学生探偵・狩野俊介が通う新星中学。夏休みが終わって二週間、ようやく普段の感覚が戻ってきたある朝、飼育部に所属する遠島寺美樹は早出した。飼育当番に当たっていた先輩が体調を崩し、代わりに飼ってる四羽の金糸雀の世話をする為だった。が、いつもそこにいるはずの金糸雀が一羽もいないのだ。扉の閂はかかったままだった。誰かの嫌がらせか?学校は飼育部を潰したがっていたのだが・・・。やがて、美樹が疑われ始め、親友の俊介が事件解明に乗り出した《金糸雀は、もう鳴かない》。他
太田 忠司 狩野俊介の冒険
石神探偵事務所の扉を精麗女子学院理事長・塩谷が叩いた。娘・美香の誕生会で奇妙な出来事が起きたのだ。差出人不明の小包が届き、中から小さな硝子細工の鼠が出てきた。美香が大の鼠嫌いと知っての悪戯か?彼女は怯えて、学校へも行かず家に閉じこもってしまった。不気味な送り主を捜し出してほしいとのことだ。硝子細工を包んでいた山吹色の包装紙に事件解決の鍵があると睨んだ狩野俊介は出所を洗うが・・・。