ラブソングができるまで
80年代に爆発的な人気を博した5人組、“PoP”のメンバーだったアレックス。しかし、解散後に発売したソロアルバムが泣かず飛ばず。今では、過去のスターとなっていた。ある日、若者に絶大な人気を誇るシンガー、コーラ・コーマンからアレックスに、曲の依頼が入る。またとない復活のチャンスだが、曲を書くのは10年ぶりで、作詞が出来ない。そんな時、自宅の植木係りとして雇ったソフィーに作詞の才能があることに気が付く。
今振り返るとちょっと笑っちゃう80年代のアイドル・バンド。その80年代アーティストをからかいながらも、ロマンティックで、ラストは胸キュン(古い?)しちゃうラブ・コメディ。主演は、ヒュー・グラントとドリュー・バリモア。ヒュー・グラントは、“元いい男”という新しいポジションを確立し、それを楽しんでいるかのようだ。今回、ワム!のアンドリュー・リッジリーを彷佛させる役を、スウィートに演じている。歌を数曲披露しているのも見どころのひとつ。監督は、『トゥー・ウィーク・ノーティス』で長編デビューし、ヒュー・グラントとも息の合ったマーク・ローレンス。
ブラッド・ダイヤモンド
アフリカ・シエラレオネ共和国。反政府軍組織RUFに捕まり闇ダイヤの採掘場で強制労働を強いられていたソロモンは、作業中に大粒のピンクダイヤを発見。再び家族と暮らすために危険を承知でそれを隠すが、直後に政府軍によって捕らえられてしまう。一方、刑務所で巨大なピンクダイヤの話を耳にしたダイヤ密売人のアーチャーは、その在り処を聞き出すために、同じ刑務所に収監されていたソロモンを釈放させよう画策し…。
アフリカの地域紛争で武器等の資金源となっていると言われる、不法取引されたダイヤモンド。この“ブラッド・ダイヤモンド”の問題を中心に据え、ダイヤで結びついた3人の男女の姿を力強く描いた社会派ドラマ。骨太なメッセージを発しつつも物語はヒューマンドラマとして展開し、感動的なラストへと向かっていく。この作品でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたレオナルド・ディカプリオが演じたのは、元兵士のダイヤ密売人。現地独特の英語アクセントを身につけた上で、裏の世界に生きる男をメリハリのある演技で表現した。監督は『ラストサムライ』のエドワード・ズウィック。
ロッキー・ザ・ファイナル
かつてボクシング界の栄光の階段を昇りつめた男・ロッキー。しかし今では愛する妻に先立たれ、息子は家を飛び出し、孤独とともに日々を過ごしていた。そんな中、かつての馴染みのバーに立ち寄ったロッキーは、マリーというシングルマザーと出会う。その後彼は、心の喪失感をぬぐうために、再びボクシングを始めることを決意するのだったが…。
『ロッキー5/最後のドラマ』から16年の時を経て制作された、ロッキーシリーズの完結編。最愛の妻エイドリアンを失い孤独と悲しみの中で暮らすロッキーが、再びボクシングにチャレンジする姿を描く。監督・脚本・主演を務めるのはもちろんシルベスター・スタローン。すでに還暦を迎えている彼だが、鋼の肉体はまだまだ健在。ラストのファイトシーンで繰り出すパンチは、世界王者の頃のロッキーを思い起こさせるほどの重々しさを持っている。そんなパンチ重さ生み出す力こそ、夢を信じてチャレンジを続ける“ネバー・ギブ・アップ”精神。年齢に関係なく前へ進み続ける者に勇気を与えてくれる、大人のためのスポ根映画だ。