「光の移ろいに薫る」特設茶会「立夏の空気感」 | 飲水思縁〜台湾華語・台湾茶人文教室準備中

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飲水思源とは中国語の四字熟語で、
水を飲んで、その源に感謝の気持ちを抱くということです。

お世話になっている日本で、
生まれ育った台湾の良さを伝えていくことをライフワークにしています。

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初夏の頃、隅田川ほとりに築80年の日本家屋で、3席の台湾茶会を催しました。
「光の移ろいに薫る」展示は、二十四節気に沿って日本語の短い文章を書いて、おすすめの台湾茶も添えて、それから、写真家友人の礼奈に文章に基づき、写真でビジュアライズしてもらった合作でした。
 
3席の台湾茶会では、理知的な会話から言葉の要らない感動まで、趣の違った風合いを見せてくれました。
コロナで止まっていた3年という歳月から、宝物を得ていたと再確認しました。この展示と茶会からの感動も、これから歩むマイルストーンとなっていると感じます。
 
 ▲【表現の光】

自らの表現に光と影があります。
台湾茶を淹れながら、誠実に説明していた自分はいました。他人に向き合うつもりのこの自分は、表現の光と例えます。

初日の茶会に嶋田さんが撮ってくれた1枚です。
どういう蓄積のもとで、限られた時間と空間でこの瞬間を捉えられたかに、思いを馳せてみました。礼奈の豊かな表現力は、私の表現を包んでくれました。
 
 ▲【表現の影】

この写真を見て、表現は空気に溶け込み、3回の茶会はそれぞれ風変わりの台湾茶を見せていたと思います。

初日の茶会に嶋田さんが撮ってくれた1枚です。
影のような、重ったくて硬そうな自分で、真面目さも感じられるかというところを、肯定してくれている方々もいます。

目に見えること、見えていないこと、自分の全てを受け入れさせてくれた礼奈の表現力に、私はまた感動を覚えました。
 
 ▲【構える】

「ルーちゃんは構えるとダメになるタイプだね」
と居酒屋時代のオーナーさんが教えてくれました。
表現の場を見返してみれば、台湾茶を淹れている私はおそらく、「構える」という癖が抜けていないように思います。

ダメになるのは、よくパフォーマンスしようと理屈や計算が入ったからではないかと、オーナーさんの言葉を噛み締めながら自ら原因を探っています。
しかし、理知的に台湾茶を淹れることに慣れたせいか、自ら頭を下げて思考していたこの行動を見て、なぜかホッとします。

思考することは「構える」ことに等しくないと再認識しました。
カメラの向こう側にも、茶席の向こう側にも、自然体を見つけていくヒントとして、これからの表現に生きていそうです。

礼奈の捉えた瞬間のお陰で、表現の質に色々思いを馳せました。
 
 
 ▲【生き生き】

機知的な表情は
生きる喜びを連想させました。

ちょっとした頭の回転は、通用しなくなってきた歳だが、まだ8歳児だった自分の面影に再会できて嬉しいです。
 
***「光の移ろいに薫る」特設茶会***

 

立 夏 の 空 気 感


肌で空気を感じることが往々にしてある。
それは触覚といい、温度や肌さわりで感じた情報を判断する。

香りと味で空気を感じたことはあるだろうか。
苔の匂いを連想させる味や、木質系の植物を連想させる味、
または、果物、花。

軽くて上がりそうな味もあれば、
静かに落ち着かせる味もある。

立夏の旬、
あなたの中の空気を探りに、いらしてみてください。

 

*** 光 の 移 ろ い に 薫 る ***

二十四節気の茶文と写真展

 

茶・文 張茹涵

写真 嶋田礼奈 (Instagram @nidonequeen)

 

会期 2023年5月3日(水)ー5月7日(日)

     11時ー18時(最終日17時まで)

場所 lucite gallery

     東京都台東区柳橋1丁目28-8

 
 

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