全然知らなかった。
こんなのがあるなんて。
数理の翼。
数学・理科系の好きな(?)高校生が全国から集まり、その学習を深めるという合宿。
例年ならば40人前後で行われるが、今年はコロナ禍ということもあり定員15名。
そこにどれくらいかわからないけど応募があり、審査があるという。
その応募は論文6000字。テーマは・・知らない。
全部あとから知った情報だけれども。
息子がそこに行くという。
審査を通ったあとに聞いた。
その時はどんなものなのか全然知らなかった。
え?
4泊?
広島?
いくらするの? え? 無料なの!?
しかも交通費の援助あるの?
訳がわからない。
色々調べてみると、そうとう狭き門で、本当に頭のいい高校生たちの選りすぐりの中の選りすぐりの様相。その素質ある人間に投資するといったことなのだろうか。
普段の息子からは、勉強をバリバリやっている様子は見えない。
iPadで漏れてくる音声は、クイズかボカロかゲーム実況か。
いや、その中になんか講義的なのもあるか。
まぁでも、どうしたらそんな全国レベルの集団に入れるのか。
信じられない。
論文、いつ書いたのだろうか。
夜遅くにPCを占領してる時もあった気がするので、きっとその時だろう。
読んでみたいが、たぶん嫌がるだろうと思う。
参加要項が来て、色々承諾のサインなどが必要だったので、それは読んだ。
色々事前課題があるのはそこで知っていた。
が、一向にそれをやってる気配がない。
前日、急に頼まれた。
父ちゃん、今までで一番自信のあるプレゼン、くれない?
この言い方、どうかとは思ったが(苦笑)
どれにしようか少し考えた。
渡したのが「企画書・プレゼンテーションのセオリー」というPPT。
USBメモリーで渡してやると、
おお。これ?
ちょっと話してよ。
そうくるかと思った。
だけど自分もそれをしている時間はない。
まぁ、息子に向かってテンション高く喋る感じでもないし。
これはそれを自分が喋ってる動画もあったので、そのURLを送ってやった。
あとはそれに興味があれば見るだろうし、そうでなければ途中でやめればいい。
このプレゼンは、結構我ながら面白いものだと思う。
というか自分で生み出したセオリーではなく、教わったものを自分なりにまとめたものだから。
MECEやロジックツリーなど、論理的思考力のこと。
ストーリーの流れや、一枚のレイアウト、チャートの使い方など。
高校生が興味を持つかは知らないけど、今の息子ならもしかしたらハマるかもしれない。
知らんけど。
瞬時に思った。
頭のいい人が、わかりやすい話をできたらそれは無敵だと。
そういう意味ではできたらハマってほしいと思うけど、父親からのものってのはそうはならないものでしょうねぇ。
さて。
広島行きの行程について。
いくルートを事前に提出する必要があった。
調べてやると、6:00台の特急→新幹線→在来線で集合時間に間に合う。
その費用、約18,000円。
別に普通に出してやるつもりでいたが、交通費15,000円が支給されるのでその範囲で行きたいという。
そんなことができるのはアレしかない。と思っていたら案の定・・
「青春18きっぷ」
1日、普通列車乗り放題のタフなやつ。
12,050円で5日分。つまり往復してもあと3日分使えるという。
行程見ると、ゲロでそう。
でも高校生の冒険としては無茶でおもしろい。
自分も高校生だったらやろうと思ったかもしれない。
ただ、これだと前後泊の宿泊費がかかる。
どうするの?と聞くと漫喫に泊まるという。
ほほぅ。なるほど。
ワイルドだな。
旅立ちの当日。
大きな荷物を持って、出発した。
途中何の連絡もなかったが、広島に着いたであろう23:00頃に奥さんに連絡があった。
「泊まる所がない」
え?漫喫は?
高校生は一人で泊まれないらしい。
楽天で近くの東横インを取ってやった。
当日で空いててよかった。ついでに帰りの宿泊も。
ネットって便利。
まぁこんなことしかやってやれないけど、珍しくいたく感謝された。
よっぽど長旅で疲れていたんだと思う。
そこから4泊5日。
終わった時間に「おつかれ!どうだった?」とラインをすると、すぐにお好み焼きの写真と共に「たのしかったー」と帰ってきた。
友だちと昼ご飯を食べているという。
きっとさぞIQレベルの高い皆さんなのでしょう。
たぶん普通に国内最高レベルの大学いっちゃう人たちなのでしょう。
そんな友達が全国にできたこと、相当な財産だね。
この数理の翼はOBが何千人といて、各分野で活躍してる人がたくさんいる。
まぁそりゃそうだろうなぁと思う。
果たして彼はどうなるのか。
どういう道に進むのか、親としても興味ある所。