やしの木マウイ島からアロ~ハ!やしの木

 

昨日のブログ記事では

ハワイ州在住者であることを

免許証を提示して証明すると

無料で鹿のお肉をもらえるという

お話について書きましたが、

今日はその理由についてご説明

させていただきます。

 

昨日の記事はコチラ下矢印下矢印下矢印

 

 

こんなパック入りの冷凍シカ肉ミンチ

2個頂けるのです。

 

image

 

それを提供しているのは

マウイ・ヌイ・ヴェニスンという

会社です。

ヴェニスンとは鹿肉ですね。

 

ちょっと背景からご説明すると、

マウイ島にはシカが

6万匹相当生息していて、

島の生態系に悪影響を

及ぼすという事で問題になっています。

 

元はカメハメハ5世への贈り物として

インドから持ち込まれたそうなのですが、

鹿の食害で森林や流域が劣化して

土地が乾燥したり、

農作物や家畜の草が

食べられてしまいます。

土地だけでなく、

海の中のサンゴ礁にまで

悪影響を及ぼしているので

非常に大きな問題なのです。

 

マウイ島に住む鹿の種類は

アクシスシカ (Axis Deer)、

身体に斑点がある、

一般的にとても

綺麗な外見だとされるタイプの

シカです。

 

そんな可愛い鹿ですが、

このまま増え続けると

20年後には20万頭まで

増えるだろうと推測されています。

 

マウイ島は気候も良いし、

広い土地が沢山あるので

シカの繁殖には理想的な

環境で、彼らには敵がいないので

どんどん増え続けるのですョ。

 

マウイ・ヌイ・ヴェニスンという会社の

一番の目的はシカの頭数を

管理して島の環境が

悪化しないようにすること。

そのために鹿を人道的な手法

仕留め、食肉として流通させる

ことを実現させました。

 

こちらの動画(英語)をご覧になると

わかりますが、彼らは夜の暗闇の中で

ハンティングをすることで

鹿がなるべくストレスを感じないように

配慮しています。

 

 

鹿たちは最後の一瞬まで

いつも通り普通に行動しており、

いかなる時も柵に入れたり、

何処かへ追い込んだり、

エサでおびき寄せたり

していないそうです。

ハンターは彼らの存在を

鹿が察知しないよう、

赤外線のテクノロジーを

使っているのです。

 

このようにストレスを感じずに

仕留めた場合、

鹿へのメリットがあるのは

当然ですが、肉に含まれる

乳酸の値が理想的に保て、

食感が良く、また

細菌などが繁殖しづらいお肉に

なるそうです。

 

そして、仕留めた鹿は

ハンターが肩にかついで作業場へ移動し、

そこで全行程を同行する

農務省の検査官と獣医師が

一連の狩猟プロセスとその個体の

健康状態などをチェックし、

食肉としての安全性を保障しています。

 

米国では、鹿肉のこういった検査は

義務付けられていませんが、

マウイ・ヌイ・ヴェニスン

自発的にそれを実践しているそうです。

牛や豚などの場合、

検査費用は連邦政府がカバーしますが、

鹿肉の検査にかかる費用は自己負担

だそうです。

 

では、何故、ハワイ州の住民に

無料で鹿肉を配布しているか・・・

それは、ホロ・アイ (Holo 'Ai)という

プログラムの元で行われている

フードシェアリングなのです。

 

元々はコロナ禍でスタートしましたが、

2023年8月のマウイ島の火災後に

仕組みを変え、より多くの方へ

鹿肉を提供しているそうです。

 

現在はクラのウルパラクア・ランチ

マカワオのロデオ・ジェネラル・ストア

ワイルクのアイランド・グロッサリー・デポ

配布していますが、

いずれもその店舗で最低$15の

お買い物をする事、

それからハワイ州民であることが

条件となっており、

一家につき4ポンド受け取ることが

できるそうです。

 

受け取り場所や時間などの

詳細についてはこちらを

ご覧ください。下矢印下矢印下矢印

 

 

 

ちなみに、私は土曜日にクラのショップで

2パック受け取り、その直後に

マカワオのロデオ・ジェネラル・ストアも

チェックしたところ、

そちらは品切れとなっていました。

クラのフリーザーにはまだ

沢山ありましたから

恐らく、マカワオはアクセスがしやすいので

早く在庫がなくなるのかもしれません。

 

尚、店舗で$15分の買い物が

条件となっていることも

特に何もいわれなかったです。

そういうアバウトさが離島っぽい・・・

 

 

尚、マウイ・ヌイ・ヴェニスンでは

これ以外にも島の食料事情に貢献をするべく、

バイ・ワン、シェア・ワン・ひき肉プログラムの元、

(Buy One, Share One Ground Program)

彼らのショップでひき肉1ポンドを

購入するごとに

同じ量のひき肉を島民に

寄付しているそうです。

 

マウイ・ヌイ・ヴェニスンという会社は

島の環境劣化への対策と同時に

島民への食料供給を

とても包括的なアプローチで

勧めているように思えます。

それでも、実際には

鹿の増殖による

環境への悪影響をどの程度

食い止められるでしょうか。

 

私事ですが、以前、

国連や日本の政府機関の仕事を通じて

途上国の開発援助の

仕事をしており、こういった

自然資源の管理に関する

各国の政策について触れる機会がありました。

でも、マウイ島の現状は

単なるケーススタディではなく、

とても身近な問題に思えますから

こういったイニシアチブは

出来る限り応援したいです。

 

こちらの過去記事でも

マウイ島の鹿について触れています下矢印下矢印下矢印

 

 

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