それまでは飲食業界や開業予備軍に向けてのあれこれを書いていました。
2016年4月 一級建築士と宅建取引士の資格取得し、新宿にて不動産と建築の事務所を開業しました。主に不動産投資家さん向けのお役立ちネタを発信中!
賃貸仲介の広告料の表現めんどくせぇ
賃貸の募集チラシをつくるとき、一番下の帯に取り分を記載する欄がある。
以前ならここにAD100%と書けば「仲介手数料1カ月+広告料1カ月」と解釈されていたようだ。
ADって広告料のことだから仲介手数料とは別途で出しますよということ。
ただ、業法では賃貸の仲介手数料は「貸主、借主、いずれかから合わせて1カ月が上限」ということになっている。
しかし、長年、賃貸業界ではこの業法は完全に無視され、「貸主、借主、両方から仲介手数料1カ月」を取るのが当たり前だった。ADはこれに加えて貸主側が上乗せで払う場合の広告料という位置づけだったのだ。
しかし近年、大手仲介業者が訴えられた裁判で「業法を守れ」という判例が出た(当たり前だ)。
なので、もし仲介が借主から仲介手数料という名目で1カ月をもらうのであれば、貸主が払うお金の名目は仲介手数料ではないということになる。
これで困るのが従来からのマイソクの取り分記載の欄の表現だ。
仲介手数料ではないのであれば広告料としか言いようがないので「AD100%」と書くしかない。
しかし、未だに賃貸仲介はここにAD100と書くと「仲手+ADで計2カ月分もらえる」と思ってしまうのだ。
自分が店舗まわりをするときには「大家さんからの報酬は名目に関わらず〇ヶ月分です」とはっきり伝えられるのだが、レインズを見て内見依頼、即申し込みというスピードの速い業者の場合、この説明が後からになってしまい、揉めることがある。
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都心巨艦RCマンションなのに。。
最近、忙しい。
毎朝7:30にはデスクに座って始業しているけど、一日がこんなに短いのかと思う日々。
まあヒマよりはずっといいけど。
ここのところ、ご新規様からの引き合いが増えていて。
口コミでのご紹介が多かった弊社としては新規ルートからのご新規様は喜ばしい限り。
そんなお客様からのご相談の話。
23区の高級住宅街にあるそんなに古くもない巨艦マンションを引き継ぐことになったという。
ロケーションも素晴らしく、思わずおめでとうございますと言葉をかけたが、むしろ困っているのだという。
おカネが回っていないというのだ。
購入価格から利回りをざっと計算するとさほど悪くない。
高属性の方のようで融資条件も良い。
それなのになぜかというと一棟まるごとサブリースになっていた。
レントロールを見せてもらったが、まだ現地を見てもいない状態だけれど一見して賃料が安すぎることがわかった。
サブリース元が年々減額交渉してきてついにこんなことになったのだという。
そして建物全体の管理も完全に牛耳られており、当然そのコストも割高。
長々とディスカッションしてきたが、元凶であるサブリースを切るしか解決の道はないことを伝えた。
しかし、世の中にはこういう大家さんが少なくないのだろうな。
利益を享受すべきは建物オーナーのはずなのに、食いついてきたサブリース業者にいいように食い物にされる。建物から上がる利益のほぼすべてを業者が吸い上げていると言っても過言ではない。
そして建物オーナーが背負っているのは賃貸経営上のリスクのみ。
そもそもビジネスというものは知識の格差を換金するものと言えるけど、あんまりじゃないかね。
そんなことを思いながら帰途についた。
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地主という存在
昔の話だが、脱サラして30代に入った頃から経営者の人たちと交流を持つようになった。
そこで感じた経営者と地主との違い。
中小企業の経営者の場合、自分そのものが商品であるという認識を持っている。
普段からの言動や、気配りができるか否かなどで常に人物評価されていて、イコール自分の会社の評価もされているという意識がある。まさしく自分自身が営業のトップであり商品なのだ、と。
なので、一見派手でイケイケなかんじの人でも実は礼儀正しくて驚くような気配りをしてくれたりする。
世の中のことをよく理解しているので、自分の立ち位置や他の人の関係性など正確に把握している。こういうのを帝王学と言うのかわからないが、さすがだなとその振る舞いを勉強させていただいたものだ。
しかし中にはそうではない人もいた。
地主という人種である。
なんというか、人にアタマを下げなくても食っていける人ってホントにダメだなと感じた。
経営者同士の付き合いだと頼み頼まれみたいなものがあった場合、その謝意の表し方というのはとても重要だ(自分という人間の売り込みの機会でもあるし)。
しかし地主はやってもらうのは当たり前で、そのお返しはしない。
イベントの時でも腰を下ろしたまま下働きをしようともしない。
地主と聞いてなるほどなと思ったものだ。受け取るだけが仕事だと人間として成長しないのか、と。
もちろん、今、不動産業界に身をおいて、そういう人はたまたまでほとんどはそんな人ではないことはよくわかっているし、彼らの気苦労もよく理解できるようになった。
ご先祖の代からの広大な農地だった土地に鉄道が通り、勝手に都市計画地域に指定され、農業をやらないと宅地並み課税。好むと好まざるとにかかわらず土地を収益化しなければ税金に潰される。
訪ねてくる業者に相談すれば食い物にされる。向こうからくる人間なんて信用できなくなる。
孤独な戦いで自然とガードが固くなる。地主はお気楽な商売ではないのだ。
気配り営業で器用に生き抜く中小企業経営者と人種が違うだけなのだ。
地主もご先祖からの土地を減らさないよう、悩みながら頑張っている。
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