昨日、醍醐聰さんとの対談をライブ中継する予定でしたが、通信状況が良くなく、実施できませんでした。申し訳ありませんでした。私が権力の助けを借りていれば、こういう失敗はしないのでしょうが、YouTube動画の配信も自分1人ででやっているので、こうなるんです。11月12日に再度トライしますね。

 

中祖寅一様

 

 昨日、あるフリージャーナリストがあなたに会いに行き、私と権力の結びつきがあるというなら公開したらどうかと取材したそうです。そうしたらあなたは、あれは松竹がブログで勝手に言っていることで、自分は9中総でそんな発言をしていないと答えたとのこと。

 

 でも、小池さんは9中総の結語で、以下のように言ったのですよ。だから私は身の潔白を証明しようとしているだけなのです。

「『しんぶん赤旗』の中祖寅一政治部長は、いまの党攻撃が、権力、メディアと一体となった大掛かりな党攻撃であることをリアルに示しました。全体像が非常に深まったのではないでしょうか。」

 

 中祖さんは、小池さんの結語を現場で聞いているのですから、その内容が間違っていると思ったら、訂正を申し出るべきだったと思います。それが、ジャーナリストを名乗りたいなら、というか人間であるなら、最小限のつとめです。いまからでも結語が間違いだったことを「赤旗」で公開し、私を名誉毀損で訴えたらどうでしょう。そして裁判で白黒つけましょうよ。

 

 さて、本題に戻ります。

 

 2021年6月のことです。本屋でボンヤリと棚を眺めていたら、「正論」(産経新聞社の月刊誌)の7月号が目につきました。特集が「日本共産党に騙されるな」です。

 

 それだけだったら、「いつものこと」なので、わざわざおカネを払って買うようなことはしません。しかし、その号については、すぐに買うことを決断しました。なぜなら特集の最初に載っていたのが、驚くべき対談だったからです。

 

 なんと、公安調査庁の次長である横尾洋一氏が対談で登場しています。しかも、その相手が、言論界に影響のある佐藤優氏です。その二人が「革命路線に変わりなし」というタイトルで対談しているのです。

 

 横尾氏と言えば、共産党にとっては仇敵と言える人物です。2019年3月、維新の会の議員が共産党の破防法指定問題で公安調査庁に質問したのですが、それに答弁したのが横尾氏(当時は総務部長)で、「日本共産党は昭和 26年から 28年ごろにかけて団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」「現在においてもいわゆる敵の出方論にたった暴力革命の方針に変更はないものと認識しており、破壊活動防止法に基づく調査の対象になっている」と述べたのです。昨日紹介した2021年の安倍総理の国会答弁も、この横尾答弁をそのままくり返したものでしたので、志位氏は当時の記者会見で、横尾氏の名前を出して批判をしています。

 

 仇敵とはいえ、横尾氏が国会で答弁したり、答弁書の起案をするのは、職務なのですから当然のことでしょう。ところがそれに止まらず、メディアにまで登場し、共産党を破壊活動防止法の調査対象団体とする正当化論を主張したのです。

 

 これは共産党を破防法調査団体としてきた公安調査庁の歴史のなかで稀有なことです。もちろん、同庁がこういうことをしてくるのは、存在意義が問われるほどの事態になっていてあせっているからですが、メディアを通じて共産党が暴力革命路線をとっていると主張するのですから、その影響力は半端ではありません。しかも、先ほど紹介したように、佐藤優氏が援軍のようにして登場している。

 

 ところが、共産党と「赤旗」の「反共反撃」は、ほぼ皆無でした。6月3日の国会で、産経新聞記者から、この特集号が出ていることへの感想を問われた志位氏でしたが、横尾氏の名前にも佐藤氏の名前にもふれずに、党のこの問題での見解をくり返しただけでした(翌日の「赤旗」に掲載)。新しい事態の意味を分析し、その論点にそって批判する記事は、「赤旗」には一つも出なかったのです。

 

 そこで私は6月13日、「赤旗」に成り代わって、「お笑い公安調査庁」という記事をブログに書き、公安調査庁批判をすることなります。この時の記事は、タイトルにあらわれているように、軽くかわすというか、いなすような程度のものでしたが、それだけでは済まない新たな事態になっていることを、記事をアップしたあとに見たその日の「産経新聞」記事で知らされることになったのです。(続)