旭川の永山新川にコハクチョウがやって来た。
ここは旭川を流れる牛朱別川が大量の雨が降ると氾濫することがあるので、いざという時のために石狩川に流れ込ませるための放水路だ。
普段は流れが穏やかなところである。
ここには渡りの途中にカモやコハクチョウが羽を休めるところになった。
周りは整備されてウォーキングをしたり、休憩が出来たり、野鳥の観察が出来る。

ここには野鳥に餌を与えないでと言う看板がある。
最近は少しずつ浸透して来たけど、それでもパンなどの餌を持って来る人が後をたたない。

ところで、なぜ人間が野生動物に餌を与えてはいけないのだろうか?
動物が餌を求めて寄って来る姿は可愛らしく感じるかも知れない。
また困っているものを助けると言うことから考えると、美徳ではないのか?
では色々な角度から考えてみたい。
まずその餌が動物たちの体に合っているのだろうか?
喜んで食べるから食べさせるべきものだとは限らない。
わかりやすく言うと、もしも皆さんがまったく別の生物だとして、日本人の子供を見た時に、何か食べさせたいと思ったとします。
文献などを調べてみると、お米、野菜、果物、肉、魚、チョコレートなどを食べるらしいと言うことがわかりました。
でも野菜などは自分で食べるものなのでもったいないし、一番喜ぶのがチョコレートみたいなので、チョコレートばかり与えました。子供は喜んで食べますが、その先ってどうなるでしょう?
手を出したい気持ちはわかりますが、そのことで病気になったりした時に、誰が困るんだろうか?
仮に日本の人間社会だともらった子供は苦しむだろうし、親は病院代などがかかり、でも保険で3割負担と言うことは、残りの7割の負担て誰が払ってくれてるんだろうということですよね。単純な問題ではないと言うことです。
これが野生の世界だと、どんな状態になるでしょう?
次に餌をもらった動物は人間の餌だけを食べるのだろうか?
そんなことはない。
本来自分たちが餌にしているものを食べ、その他にも人から餌をもらえると言うことになる。
と言うことは、自然界では他の植物質や動物質の命を食べている。それには限りがあるために、必要以上の数は住めないことになっている。しかし、食べ物が増えると言うことは数が増えると言うことになる。当然、増えた分は人間だけに依存しているわけではないから、仲間の分まで食事をすることになり、本来は生き残るはずの生物が食べ尽くされる結果になり、生態系のバランスが乱れるのだ。
もう一つはそこの近隣住民に迷惑をかけることになる。
野生動物に餌を与えると、人間を怖がらなくなり、人間の生活圏まで行動範囲が広がる。もらえる餌だけを食べるだけではなく、生活圏の中に食べれるものがあれば、奪って食べてしまうことになる。それって、餌をあげた人の家だけに行くと思いますか?
そんなことはありません。
その近くに住んでいる人の生活圏に入って行くのです。餌を与える人は好きで与えているかも知れませんが、それによって生活圏が広がり、他の人に迷惑をかけることになります。
もしも逆の立場になったとしたら、平気でいられますか?
最後に重要なのが、病気を媒介すると言う問題がある。
旭川市では大量のスズメが死亡したと言うことがあります。エキノコックス症も大きな問題になりました。
鳥の関係では鳥インフルエンザの問題もあります。
生活圏が広がることで、多くの病気に感染したり、運んだりする可能性が増えるのです。
日本人の感覚で言うと、人にものを与えると言うことは、場合によっては上から目線になりがちですが、本来、動物は餌をくれる相手は自分より下に見るものです。
それぞれが命がけで食べ物を探さなければいけない状態で、何もしていないのにただで自分の餌をくれると言うのは、力関係で言うと、もらう方が上になります。
私が直接見たのが、本州に行った時にニホンザルの生息地に行った時です。観光客がサルに餌を与えてました。もらえているうちは大人しく食べていましたが、与える餌がなくなると攻撃的になり、その人はサルに攻撃され怪我をしました。
人間としては可愛いとか、感謝しろとなるのかも知れませんが、動物にしてはなぜもっとくれないんだと言うことになり、私は当然の結果だろうと思いました。
しかしこれは直接餌を与えた人にやって来たトラブルで、いわば自業自得と言わせていただきますが、今回書いて来たことを考えてみると、まったくの他人が迷惑すること、野生動物も困ること、そこに住んでいる小さな生物たちにも影響が出るんだと言うことを理解していただきたいのです。
そこで皆さんがそれぞれ出来ることを考えていただきたいと思います。
野生動物は、ペットや家畜とは違う立場なのです。
どれも命は大切だと言う意見はわかります。
でもあなたは本当に野生動物に餌を与えても良いと思いますか?