2018年の作品だが、2023年の冬にアメリカでドラマ版を先に観てしまい、ストーリーやキャラ設定がよくわからなかったこともあり、消化不良だった。
今回はアマプラで映画版があったので、遅まきながら視聴することに。
ドラマ版は映画版の後日譚だったので、各エピソードが淡々と描かれていたが、本作は主人公の御子(池田エライザ)の悲しい生い立ちや、これまでどのような人生を歩んできてコミュ障な少女に育ったか、叔父の悟朗(オダギリジョー)との関係性や母親(つみきみほ)の存在などが描かれていて、幽霊が見えるといういわゆる「第六感」を身に着けた御子の、この世における存在意義のようなものを考えさせられる物語となっている。
池田エライザはその独特の雰囲気と泣く演技がしっかりできるという点で、好きな女優さんだ。
この作品で演じた御子のような、少々社会と距離感を取りづらいタイプの人物を演じたら、特に魅力を発揮する。
ドラマ版でも登場する渋川清彦、伊藤健太郎、奥野瑛太、田口トモロヲらに加え、渡辺えり、光宗薫、木下隆行らも出演している。
ちなみに2年前はまだドラマを観始めて間もなかったので気づいていなかったが、宇野祥平や、生駒里奈が演じた女性の幼少期を演じた白鳥玉季が出ていたようだ。
また、矢本悠馬も出演、彼は「DORONJO」「舟を編む」「祈りのカルテ」など、池田エライザとは共演の機会が多い。
それからコンビニのシーンで、笠松将がちょい役で出ていた。
まだ若かったが特徴ある風貌ですぐにわかった。
映画版では御子がどうやって社会や他人に心を開いていくかという過程が描かれているが、クライマックスはつみきみほ演じる母親との再会シーンだろう。
かつて家があったであろう雑草が生い茂る野原での再会は、実は母親は亡くなっていて自分が見えているのは母の幽霊であることに気づく、という切ないものであった。
ちなみにどうでも良いことだけども、映画の冒頭で渋川清彦演じる公比古が現れるシーン、御子は公比古を全く気にせずにいきなり着替え始める。
同じ2018年のドラマ・映画「伊藤くんA to E」でのベッドシーンでも見せた、下着姿と見事なボディを披露。
当時まだ22歳、かなりサービス精神旺盛だったよう。
池田エライザは女優として非常に順調に成長していると思う。
今年はどんな作品で彼女の姿を見られるか、今から楽しみだ。