アマプラでSeason3の有料視聴が外れたので、劇場版とともに一気見だ。
函館へ、事実上飛ばされる形で異動となった甘利田(市原隼人)と、そこで出会った新たなライバル?である粒来ケン(田澤泰粋)との物語。
この粒来は、Season1・2で爽やかな笑顔で給食大好き生徒を演じた、神野ゴウ(佐藤大志)を彷彿とさせる少年で、よくもまた似たようなキャラの子を探してきたなと感心する。
こういったシリーズはマンネリでよい。
Season3も全く新しい出し物はなく、既存のフォーマット通りに毎回話が進む。
お約束の給食時間はもはやフォーマット通りでないと違和感を感じないだろうし、ファンは納得しない。校歌に合わせた甘利田によるノリノリダンスは更にパワーアップし、変態度が200%増し増しだ。
お待ちかねのマドンナは大原優乃。武田玲奈、土村芳とは違った魅力を添えてくれる。
残念だったのは、「ゆるキャン△」で披露した、大きな口で美味しそうに食べるシーンが皆無だったこと。控えめな性格の新人教師役だったのでやむを得ないが、各務原なでしこファンとしてはいかんともしがたく、モヤモヤ感が残る。
大原優乃。昭和の女の子の定番の髪型、ショートボブ。
良く似合っていて可愛いです。
本作および劇場版もこれまでと変わらず、給食に異常な愛情を注ぐ甘利田を中心とした群像劇だが、たかが(と言ってははばかられるが)給食というテーマでここまで感動を呼ぶ物語にできるのは、意外に良くできた脚本と、何より市原隼人の役に対する入り方と熱量によるものではないか。
給食ということでストーリーが子供向けと思ってはいけない。
甘利田のハードボイルドな生き方、モノの見方や思考と相まって、物語も予定調和はゆるさずあくまでハードに進んでいく。
だからこそ、甘利田たち登場人物が物事を成し遂げて何かを得た時に涙を誘う感動がそこにある。
この物語の在り方が、「おいしい給食」シリーズのそこはかとない魅力につながっている。
劇場版でようやく甘利田が夢にまで見たイカメシが給食に登場する。
イカメシには思い出がある。
大学生時代に北海道へ旅の途上、フェリーの二等船室で隣り合った元漁師のオジサンが、見ず知らずの若者に分けてくれたのが最初。
その時の恩と初めて食べたイカメシの旨さはいまだに忘れられない。
閑話休題。
今回も市原隼人の綿密に作りこまれた甘利田というキャラクターに魅了された。
このシリーズ、まだ先があってほしいと思うのだがどうなのだろうか。
2019年、21年、23年ときたから、今年はやってくれそうな気もする。
テレビ神奈川/TOKYO MX/BS12さん、よろしくお願いします、、、
Season3のゲストは、小堺一樹、栄信(「カナカナ」では強面のあんちゃんを好演)、六平直政、石黒賢、やす(ずん)、高畑淳子、モーリー・ロバートソンらが出演。
また給食のおばちゃんの、いとうまい子も引き続き登場。
円井わんがスポットで出ており、短い登場ながらしっかり爪痕を残している。
また神野ゴウ役の佐藤大志も劇場版の最後にサプライズ出演している。
生徒役では、子役として活躍もまだ無名の高松咲希。
14歳とは思えないどっしりした演技に大物感が漂う。
NHK「おむすび」などにも出演し、今後が楽しみな女優さん。
このドラマ、昭和~平成の頃が舞台。
劇中の甘利田の行動・言動などは、今ならほとんどアウトだがMATTたち世代には懐かしい。
過去を懐かしんでばかりいてはいけないのだが、戻ってこない古き良き時代を楽しむのも、このドラマを観る際のだいご味の一つかもしれない。