フロリダのお宅拝見 | 松山英樹応援ブログ

松山英樹応援ブログ

Facebook「松山英樹応援ページ」の管理人のブログ。応援ページに載せきれないコアな情報などをアップしています。

マスターズウィークがやってきます!TBS「マスターズMy Life#17」「マスターズ直前スペシャル」を見逃した方、見られない地域にお住まいの方々からのリクエストにお応えして概要をご紹介。
―✽―✽―✽―
2月8日PGAツアー第12戦ウエストマネジメントフェニックスオープン。松山がまたしても快挙を成し遂げた。最終18番土壇場でバーディを奪い単独首位に浮上。世界ランク4位のリッキー・ファウラーも負けじと入れ返す。72ホールでは決着がつかずプレーオフ。まれに見る死闘となった。両者一歩も譲らず迎えたプレーオフ4ホール目。ファウラーのティショットはまさかの池、松山は2014年6月以来のPGAツアー優勝となった。勝利の裏には何があったのか。我々はマスターズに向けアメリカで調整を続ける松山を直撃。すると驚くべき進化の理由が明らかになった。

昨年のマスターズ、松山は日本人史上最小スコア11アンダーをマーク。自己最高の5位でフィニッシュ。シーズンを通じても抜群の安定感を発揮。公式戦25試合で9度のトップ10入りを果たし、賞金ランキングは堂々の15位。世界ランキング14位でシーズンを終え、PGAツアー参戦2年目にして強烈なインパクトを残した。そんな松山には世界ランク1位、2位の二人も一目置いている。

■ジョーダン・スピース
「英樹は最高にいい選手。キャディの進藤さんもいい人で何度も2人とプレーしている。英樹は既にメジャーで活躍しているし、メジャー制覇も時間の問題だよ。優勝圏内で戦う経験を更に積めば、最終日のバックナインで勝負を決められる筈さ。その実力はもう持っているんだから。」
■ジェイソン・デイ
「英樹のショットは凄いね。最近はメールでもやり取りしてるよ。友達としても魅力的だし、周りに頼れる仲間が大勢いるね。英樹にとっていいチームが近くにいることはとても心強い事だよ。正しいアドバイスがしてもらえるからね。とても器用な選手だからショートゲームの精度を高めると強くなるね。メモリアルの初優勝以来どんどん成長しているのが分かる。英樹ならすぐに世界ランキングトップ10に入れるさ。」

松山は来るマスターズに向けどんな調整を行っているのか。今年1月フロリダ州オーランドを訪ねた。米PGAツアーは10月に開幕。翌9月まで全47試合。1年を通してほぼ毎週試合が行われる。その為選手達はスケジュールを管理、メジャー大会を中心に出場する試合を決めている。昨シーズン年間王者のスピースも、出場試合数は約半分の25試合だった。松山4月のマスターズに合わせスケジュールを逆算、1月を自宅のあるフロリダでのトレーニング期間に充てていた。

2014年ツアー参戦1年目のシーズンは、ロス市内のホテルを拠点に全米各地を飛び回っていた松山。試合の度、大量の荷物との移動を強いられ大きな負担となっていた。「荷物が多いのでしんどい。だったらこっちに荷物を置ける場所が欲しくて」







―あれだけいい部屋だったら気持ち的に楽ですよね
「それは間違いないですね。リラックス出来るので。」
精神的、肉体的ゆとりをもたらす7LDKの豪邸(庭・プール付、ベッドルーム4部屋、トレーニングルームなど)。そこには大量のトレーニング器具、そしてゴルフクラブも。卓球台が置かれた部屋にはマスターズでイーグルやベストスコアを出した際の記念グラスやアマチュア選手に贈呈される時計などが飾られていた。



リビングには小さな本棚も。ちなみに愛読書は…。



年間を通じ温暖なオーランドはプロゴルファーに大人気。マキロイにタイガー、石川遼も居を構えている。更に車で5分ほどの所にはジャック・ニクラウスが監修するゴルフ場も。(ザ・ゴールデンベアクラブ=完全会員制ゴルフ場。近隣に住居を持つ人のみ会員になれる。)

ー結構カート利用する?
「敷地内はカートだけ。練習で荷物とかが多くない限りはカートですね。」

この日は近くにある友人の家でランチ。宮里美香は2009年から米女子ツアーに参戦。松山にとってはアメリカで戦う先輩でありお姉さん的存在。

ー結構ご飯食べたりします?
松山「普通(笑)」
宮里「タイミングが合えばじゃない」
松山「練習とかはバラバラなので、時間が合えばご飯いきますか?みたいな。」
異国の地、世界最高峰の舞台。そこで戦う者同士しか分かち合えないものがある。

ツアー2勝目を挙げた松山の原動力となったのは安らげる場所と練習法。トレーニング期間中は朝から晩まで練習漬け。
7:00起床・ランニング
8:00-11:00トレーニング
12:00昼食
13:00ラウンド・練習・トレーニング
18:00夕食
3日間同じトレーニングを行い、2日間休み疲労回復に努める。その繰り返し。目下意欲的に取り組んでいるのは肉体改造。筋肉を増やすことよりも、柔軟性を増す為のストレッチに重きをおいている。

ー今一番柔らかくしたい部分は?
「股関節と肩。硬いから。」
ー稼動域という感じ?
「そう。怪我が多いから怪我しないようにしたい。トレーニングも大事だけどストレッチが大事かな。」
教えてくれたのは自分の体だった。プロ転向1年目松山の強靭な肉体が突如悲鳴を上げた。(怪我に苦しんできた過去の映像)同じ轍を踏むわけにはいかない。松山は怪我をしない体を作るべく、ストレッチに入念に取り組む様になったのだ。

更にこんなメニューも…ウォーミングアップを兼ねたキャッチボール。本格的な野球経験はないが183cmから右腕を振り下ろすとなんと120km近い球を投げるという。
ーシーズン中もやるんですか?
「楽しくてやってます。ストレス発散です。ゴルフ場なのにキャッチボール(笑)野球好きなのでキャッチボールくらいは…」
ー気分転換になる?
「やっぱ全然違うスポーツですし、キャッチボールだけで僕は楽しいです。」

そして今シーズン新たに始めたのが左打ち。体の左右のバランスを調整する為、練習の仕上げに30球ほど打ち込む。慣れない左打ちでも200ヤード近い飛距離を叩き出す。独自の練習法を取り入れ更なる進化を目指す。マスターズで勝つ為に日々ストイックにゴルフと向き合っている松山。

その一方でこんな本音も。
「どうしようかな~。今年いつ帰ろう…。マスターズの後のこの3週間でどっか帰るしかないすよねえ」

米PGAツアーと日本のツアー、両方のスケジュールとにらめっこ。

「どこで日本帰ろうかなあ」
ー日本帰りたくなりますよね
「なりますよお~さすがに。10ヶ月行っちゃうとちょっとヤバいっすよね。帰りたいなあ~みたいな。楽しみたいぜ~みたいな。たまには休憩が欲しいっすよ。日本に帰ると息抜きできますよ」
―人と会ったりとか
「言葉の壁はデカいよね。友達いないしひっきーになりますよ、ひっきーに(笑)」
―どうですか束の間のオフ
「休めてますよね。こんなんでいいのかなと思う位。休み過ぎだな。もうちょっとしっかり練習すれば良かったなと思うけどまだ1週間あるし、その1週間でどこまで出来るかですね」

1ヶ月に及ぶトレーニングを終え、満を持して臨んだ今年2戦目。早くも成果となって現れた。フェニックスOPで2度目のPGAツアー優勝。続くノーザントラストOPでも優勝争いに加わり、その結果世界ランキングは自己最高の11位に。しかしそれはあくまで通過点。真の目標は4月、世界の強豪が顔を揃える今季最初のメジャー、マスターズ。

■タイガー・ウッズ
松山と初めてプレーしたのは2年前のブリヂストン招待だったと思う。メモリアルトーナメントで勝ち、実績も充分だ。凄くいい選手だし真の強さもある。ドライバーショットもいいし、パットも安定性かある。まだ若いからもう少し長い目で見てあげる必要がある。よく練習している姿も見かけるし、これから更に成長していくだろう。メジャー優勝も時間の問題さ。それだけのポテンシャルを持った選手だと思ってる。技術、精神力、身体能力、全てを兼ね備えている。将来世界のトップで活躍し続けるのを期待しているよ。

昨年は堂々マスターズ5位。今年にかける想いは…。
松山「グリーンとかフェアウェイとかラフとかどんな感じになっているか分からないですが、どんな状況であれしっかりと優勝出来る状態にもっていきたいと思います。練習で色々な事をやって、マスターズ優勝目指して頑張っていきたい」
日本人初のマスターズ制覇へ。怪物松山は最高の結果を目指す。