パラダイムが変わった訳ではない。 | メモらんだむ

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ダイヤモンド経営者倶楽部のメンバーで今年で4社ほど倒産したそうだ。
これは、そもそも、上場意義が薄れる昨今、集まる目的が「上場を目指す」だと、
勉強不足の会社だけが集まってしまうと思われる。

この時期に上場が意義だと思っている会社は勉強不足だということ。

昨年に日本ベンチャー協議会も解散し、経営者会合の意義そのものが薄れていることが
現象面からは見て取れるし、実質的にどんな会合でお会いしても、名刺交換して儀礼的に
ちょっとだけ話をしたりして、ビジネスでつながらない相手とはよほど趣味が合わない限り
覚えられるものでもないし、ましてや関係継続などはできっこない。

ダイヤモンド経営者倶楽部も会員獲得を収益が急拡大する不動産系ばかりに集中して勧誘してしまったのだろう。大変な時期が来たものだ。

でも、こういった経営者倶楽部などはキーワードを読み違えなければ、
もっといい運営がされるのではないか?とも思ってしまう。

収益が急拡大=ビジネス成功=ビジネスセンスのある経営者
という一見、正しそうなロジックしか見えなかったのだろう。

経営者は多くの場合、信じ込んでいるものがあるからパワフルだ。
でも、人としてどうなのかということが重要で、稼いでいるかよりも先に
徳を積んでいるか、哲学しているか、自然体であるか等が重要だとおもう。

だって、変な稼ぎ方をしている人を信頼できないでしょう。

時価総額で立派かどうか決めたり、今伸びているかどうかで人格を左右したり、
失敗してしまったからダメだと決め付けたり全くナンセンス。

経営者なら組織のメンバーのためにも、また、自分のモチベーションのためにも
自分たちの仕事が社会からの役割という大儀を明確化しておくことが何より大切。
世の中のためにならないようなことはやってもしばらくすると破滅する。
歴史は何度もくどいほど僕らに語ってくれている。

そうだ、パラダイムシフトのように言うけれど、そもそもパラダイムが変わったわけではない。
昔から本質は共通して変化していないというほうが正しい。
むしろ、本質的なことを忘れて浮かれてしまった状況だったのだ。

ちゃんと考えてみるとバブル崩壊の直後は金融機関はもう「株は持たないよ。」といっていたはずなのに
しばらくすると、「この状況下で状態は変化した、そろそろいいだろう。」といってのどもと過ぎれば何とやらで、同じ轍を踏み失敗するときに「考えられない状況になった。」「予想だにすることのできない。」等と叫んでしまう。

歴史的にバブルを追いかけるとダメになるのは明らかだからだ。
時代の現象を追いかけているに過ぎないからだ。
「大きな流れは時間軸で俯瞰できないと読み解けない。」というだけだと思う。

賢くなろう、事実の全体像が表面に浮き出てきているわけではないことを理解しよう。
わずかな現象から本質を知る努力をしよう。