二度目の人生。 | 今日もひとこと、ほめてみた。

今日もひとこと、ほめてみた。

ほめるのは、ちょっぴりの勇気で、びっくりの展開。
日本ほめる達人協会 顧問 松本秀男

昨日、仕事で宮崎の日南市に伺いました。

 

実は日南市には寄りたいところがあるのだけれど、

 

朝から夜遅くまで、ぎっちりとスケジュールを組まれていたので、

 

これは無理かな?と思っていました。

 

 

伺う機会がそんなに多くはない日南市。

 

そこに呼ばれたご縁を不思議に感じながらも、

 

寄り道の願いは叶わないかな?と思っていました。

 

 

寄りたかった場所は、

 

 

ほめ達!認定講師であり、お寺の住職でもある、

 

黒木源章さん。

 

 

彼のお寺が日南市にあります。

 

 

ただ、彼はもうそこにはいなくて、

 

今年の4月に亡くなられました。

 

 

ゴールデンウィーク中に日南市のそのお寺で執り行われたご葬儀にも東京から出席させていただきました。

 

 

とても、魅力的で、檀家の皆さんだけでなく、地域のすべての人たちのために生ききった源章さん。

 

52歳の、惜しまれる死でした。

 

 

その日南市に私がまた仕事で呼ばれる「不思議」を感じながらも、

 

お線香をあげに伺えうことは叶わないか… 

 

と、残念に思っていました。

 

 

ところが。

 

今回の日南市は、やはり源章さんに呼んでいただいたようです。

 

 

昨日の仕事で、当日に突然スケジュール変更が入り、午後の約2時間、時間が空きました。

 

 

すぐにお寺にお電話すると、副住職さまがいらっしゃり、奥さまはご不在のようでしたが、タクシーを飛ばして伺うことができました。

 

 

優しい笑顔の副住職さまに歓迎され、本堂に遺影とともに祀られたご遺骨に合掌しお線香を上げることができました。

 

 

今日は奥さまはお昼間は帰られないとのことでしたが、

 

お伺いできて、源章さんに向き合えただけで、嬉しい時間となりました。

 

 

合掌を終えたころ。

 

ご縁とは不思議なもの。

 

本堂の裏口で物音がしたと思えば、奥さまがお帰りになりました。

 

 

私の突然の訪問に驚かれながらも、喜んでくださり、お茶をいただきながら小一時間ほど遺影の前でお話をすることができました。

 

 

 

「亡くなられて4ヶ月と少しですね。」

 

という私の言葉に、奥さまは、

 

「まだ4ヶ月ですね。長い長い4ヶ月。」

 

と、ふいに涙を溢れさせました。副住職さまも泣かれました。

 

 

お二人はためらうことなく、涙をこぼし、

 

また、私がする認定講師養成講座の頃の源章さんとのエピソードに、

 

弾けるように、輝くように笑い、

 

 

源章さんを思いながら、

 

とても暖かく、また透明な、時間を過ごしました。

 

 

副住職さまがふと言われました。

 

「ご上人さま、よく出張もされていましたけれど、今回の出張はちょっと長いなあ、と思っているんです。」

 

 

 

人には2度の人生がある。

 

1度目はこの身体とともに終わる人生。

 

そして2度目は、その人のことを思い出してくれる人と歩む人生。

 

だから、その人のことを思い出す人が1人でもいる限り、

 

その人の2度目の人生が続いている。

 

 

源章さんのように、たくさんの人たちのために自分の人生を生ききった方は、たくさんの人の心にずっと生き続けるのでしょうね。

 

 

思いはチカラにもなるのでしょう。

 

昨日、私のスケジュールが突然変わったのも。

 

奥さまが「ちょっと一度お寺に帰ろう」とふと思われて戻っていらしたというのも。

 

 

源章さんはやはり2度目の人生でも、

 

私たちを応援してくれているようです。

 

 

思いを引きつぎますよ、源章さん。

 

 

 

今日もイイ日に。

 

 

 

今朝の日南市の夜明け