【パレスチナは独立国家なのか?】 | キセキを紡ぐ Rut of hope

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転載したけどまだ読めてない(え?

朝からシャチョーを交えてのミーティングやって、

元苦手さんが来週手術するので前倒しでいろいろやっていたら時間が無くなり腹ペコとなりました。


 ちゅーことで

チヒロサトさんのFacebookより転載させていだきます。

いつもありがとうございます。

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 【パレスチナは独立国家なのか?】


5月22日に、アイルランド、ノルウェー、スペインの3ヶ国が、新たにパレスチナを独立国家として承認したということだった。これで、パレスチナを国家として承認する国は、国連加盟国193ヶ国のうち、143ヶ国になった。ヨーロッパの3ヶ国が新たに承認することになったのは、EU外相のジョゼップ・ボレルが、EU諸国に5月末までにパレスチナを国家として承認するよう呼びかけた結果だということだった。


ということは、世界中でほとんどの国はすでにパレスチナを独立国家として承認しているのに、EU加盟国の多くは承認していなかったのだ。この事実には、かなり驚かされる。パレスチナは、第二次世界大戦後にイギリスから独立するのだけれど、1947年にはすでにパレスチナとイスラエルの2ヶ国に分割されるということが、国連で決議されていた。その翌年の1948年にイスラエルが独立国家として宣言していて、1949年には国連に加盟してさえいるのに、パレスチナはこの時点でまだ独立国家として認められてさえいなかったのだ。


パレスチナがようやく独立国家になったのは、1988年のことだった。そのとき、パレスチナを独立国家として最初に承認したのがソ連だった。そして、これまで国連加盟国193カ国のうち、140ヶ国が承認した。承認していなかったのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの英語圏の国と西ヨーロッパ、アジアでは日本、韓国、台湾、ミャンマーで、アフリカではカメルーンとエルトリア、中東ではイスラエルだけで、中南米はパナマとフランス領ギアナだけだ。つまり、パレスチナを承認していないのは、アメリカの傘下にある国だけだということになる。


昨年10月から、イスラエルがパレスチナを絶滅させるような勢いで無差別攻撃を始めてから、パレスチナを独立国家として認めるべきだという声が国際的に高まった。そのため、パレスチナを独立国家として国連に加盟させるべきだという決議が国連総会で行われ、143ヶ国が賛成した。その際に、EU外相のジョゼップ・ボレルが、EU加盟国にパレスチナを国家として承認するように呼びかけ、新たに3ヶ国が承認したということだった。


実に奇妙な話だ。パレスチナの地はもともとはイギリスの植民地で、第二次世界大戦後にイギリスがユダヤ人に言わば売ったのだ。それが、ホロコーストで迫害されたユダヤ人たちにもともとの故郷を還すべきだということで正当化されたのだけれど、その後イスラエルがパレスチナに住む人々を排除し続けていることを考えるならば、これはつまりは新たな植民地化にすぎない。国連では民族自決の原則に基づいて、2ヶ国に分割されるということが決議されていたのにも関わらず、50ヶ国ほどが今にいたるまで、パレスチナを独立国家として認めていなかった。つまり、パレスチナはイスラエルの植民地だというような認識だったわけだ。


パレスチナが独立国家でないならば、一体何なのだろう? イスラエルの一部であるならば、同じ国の人間を虐殺していることになるし、イスラエルのパレスチナ攻撃を支援するということは、内政干渉していることになる。それならば、イスラエルは国内の異民族を弾圧する独裁国家だということになるけれど、西側に与する50カ国は、パレスチナを承認せず、イスラエルを支持しているのだ。これはつまり、第二次世界大戦後、国連ができてから、手放したはずの植民地主義を、この50カ国はしっかりと保持していたということになる。民族自決ではなく、植民地主義的な領有権の方を優先しているわけなのだから。


昨年10月に始まったイスラエルとパレスチナの紛争は、このことを世界中ではっきりと見せてしまったようなところがある。イスラエルがガザで無差別攻撃を続けて、パレスチナ人を根絶させようという勢いなのに、アメリカの傘下の国は、イスラエルを支援し続けている。国連安保理で停戦案が何度も出されているのに、そのたびにアメリカの傘下の国が反対し、しまいにはアメリカが拒否権を使って否決した。パレスチナを独立国家として承認して、国連に加盟させようという提案も、アメリカの傘下の50ヶ国が反対している。まるで、もともとそこに住んでいたパレスチナ人には、そこで生きる権利がないかのようだ。


しかし、ウクライナの内戦にロシアが軍事介入を始めてから、国連が少しずつ変わっていった。最初の頃は、G7が望むように多くの国連加盟国が動いていて、ウクライナの戦争についても、ほとんどの国がロシアを批判する方に投票していた。ロシアへの経済制裁を行なっていたのは、アメリカの傘下の50ヶ国ほどだけだったのに、国連決議では多くの国がロシアを批判する方に投票していたのだ。


これは、この頃はまだ世界中のほとんどの国が、アメリカを恐れて言うなりになっていたことを意味している。実際これまでも、国連決議でアメリカに逆らったりしたら、経済制裁をかけられるとか、独裁国家扱いにされて爆撃されるとか、大統領が暗殺されるとか、ありとあることがあったのだ。


それが、ウクライナの戦争でロシアがNATOの武器に勝てることがはっきりしてきたら、次々と変わっていった。昨年秋のG20では、もはやG7諸国は孤立した状態で、アメリカ政府が望むようなのとはまったく違う決議が採択された。その頃から、国連決議も変わってきて、国際刑事裁判所もウクライナの戦争犯罪を認めたり、イスラエルのジェノサイドを認めたりし始めた。それ以前は、国際刑事裁判所では、NATO側はさんざん戦争犯罪を犯していながら、一度も訴えられたことがなかったのにもかかわらず、だ。


国連で、民族自決とか民主主義とか人権とか言いながら、実のところ、NATO諸国は国連憲章を守ろうとはしていなかった。実際、国連憲章が守られていたら、世界で戦争はもはや起こっていなかったはずだ。武力闘争は、国連安保理で決議されたときのみ認められることになっていて、理事国が否決権を使えば、やはり認められないことになっていたからだ。だから、よほどのことでもなければ、国際紛争は話し合いで解決されることになっていて、国連とはまさにそのために作られた機関だったと言える。武力で国際問題を解決するのをやめて、話し合いで解決するためにだ。


第二次世界大戦の戦勝国4ヶ国のうち、イギリスとアメリカは、ともに国連を設立していながら、実は戦争をやめる気などさらさらなかったということになる。あとの2ヶ国の中国とロシアは、パレスチナも認め、国連憲章を守らせようとしていたけれど、おそらくはまさにそのために、アメリカの傘下の国々から、独裁国家扱いされることになったのだろう。


しかし今、西ヨーロッパの国も国もパレスチナを承認し始めていて、世界はようやく変わっていっているようだ。イスラエルは、新たにパレスチナを承認した3ヶ国を非難して、大使館を追い出すと言っているらしいけれど、パレスチナを承認しているのは、もはや世界の大多数だ。実のところ、本当は80年前にも終わっていたはずの植民地主義が、戦後もずっと続いていたということなのだ。そしてそれが今、ようやく終わろうとしているということのようだ。


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緑がパレスチナを承認している国。これに先日アイルランド、スペイン、ノルウェーが加わった。



    

 

  

毎週どこかで上映会⇩

 

 

 

 

 

 

 

表紙と挿絵を描かせていただきました↓↓

 

 

 

表紙と挿絵を描かせていただきました↓↓

 

表紙と挿絵を描かせていただきました↓↓

 

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え?