【人のための撤退なのか、お金のための撤退なのか】 | キセキを紡ぐ Rut of hope

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 【人のための撤退なのか、お金のための撤退なのか】

 

17日の朝に、ドンバスのアヴデーフカがついに解放されたというニュースが入ってきていた。アヴデーフカは、ドンバス共和国の首都ドネツクから数キロしか離れていなくて、車で30分ほどで行けてしまうようなところだ。ウクライナ軍は、2014年以降、この街に強固な軍事拠点を築いていて、ここからドネツクの街を攻撃していた。そのため、2022年にロシア軍が軍事介入して、ドンバスを解放したあとでも、ずっとドネツク市街への攻撃が続いていたのだ。

 

ドネツクの人たちは、2014年からずっと日常的に攻撃にさらされているので、音を聞いただけで、空爆なのかミサイルなのか砲撃なのか、わかるのだそうだ。ドネツクでは、普通の都市生活も相変わらず続いていて、人々は爆撃の音を聞きながら、日常生活を送ることに慣れている。2年前に、マリウポリの産院が爆撃されたとき、たまたまそこに入院していたモデルの女性の画像が、西側の報道に出ていて話題になったのだけれど、彼女はドネツクの人だった。西側メディアは、ロシア軍が産院を爆撃したと報道していたけれど、彼女は、空爆はなく、地上からの砲撃があっただけだったと言っていた。ロシア軍ではなく、当時街を占拠していたウクライナ軍が攻撃していたのだ。そのときに彼女は、「私はドネツクで育ったんですからね」と言っていた。だから、音を聞けば、確実にわかるのだと。

 

昨年夏、ロシア在住のドイツ人ジャーナリスト、トーマス・レーパーとアリーナ・リップが、アヴデーフカの前線基地を訪ねたことがある。ドネツクの市街からわずか数キロのところに前線があり、激しい戦闘が続いているのは、まさに信じられないような現実だと言っていた。塹壕を通って、敵の拠点まで90メートルという最前線まで行って、動画レポートを公開していた。それくらいの距離だと、人の声まで聞こえる。そこではウクライナ語だけでなく、いろいろな言語で話す声が聞こえてくると言っていた。特に、アメリカ英語がよく聞かれると。前線に行ってみれば、ロシア軍がウクライナではなく、NATO全体を相手に戦争しているというのは、まったく現実的なことなのだ。

 

ウクライナ軍は、2014年から分厚いコンクリートで強固な塹壕網を築き上げてきたので、そう簡単にはこの街を解放できないのだと、若い隊長は言っていた。だから、少しずつ忍耐強く敵の武器を破壊していくしかないのだと。

 

そのアヴデーフカが、数週間前から、直に完全に包囲されるだろうと言われていた。アヴデーフカへの供給ルートになっている道路をロシア軍が断ち切ったという報告があってしばらくして、アヴデーフカが完全に解放されたと報道された。マリウポリのときと同様に包囲戦になるのではないかと言っていたけれど、その前にウクライナ軍が撤退を開始したというのだ。

 

ウクライナ軍の兵士たちを守るために撤退を決定したのだと、ウクライナ政府は言っていた。アヴデーフカはそれほど重要な拠点ではないし、兵士の生命の方が大事だと。しかし、そのあとロシア軍から次々と情報が入ってきて、そんなきれいな撤退などではまったくなかったことが、わかってきた。

 

道路はすでにロシア軍に包囲されていたので、撤退するにも舗装されていない農道が残っているだけだった。撤退するウクライナ兵たちは、救出の車が来るわけでもなく、バラバラと田舎道を歩いていたのだ。この撤退の最中にも、1500人もが犠牲になったということだった。だから、撤退というよりも、命がけの脱出だ。ともかくも無事に脱出してきたウクライナ兵は、負傷した仲間5人を見捨てて、自分だけかろうじて逃げてきた、と言っていた。その後、ロシア軍が地雷を撤去しながら街に入ると、あちこちに負傷して見捨てられたウクライナ兵たちが倒れていた。そうしたウクライナ兵たちを救出するのが、ロシア軍の最初の仕事だった。

 

兵士を守るために撤退しただなんて、とんでもない嘘だった。救出も不可能になるまで撤退させないで、いよいよ降伏するしかないという事態になったところで、撤退しろと命じたのだ。降伏すれば助かるのに、撤退しろだなんて、兵士たちを見殺しにしたようなものだ。ロシア外務省報道官のマリア・ザハロワは、ウクライナ政府は兵士を守るためではなく、お金のために撤退したのだ、と言っていた。実際、ウクライナ政府は、人の生命のことなど考えている風ではない。西側諸国から武器とお金をもらうことにしか関心がないかのようだ。アヴデーフカからの撤退のニュースが出たのは、ちょうどミュンヘンの安全保障会議が行われていた最中だったのだけれど、その席でさっそくウクライナ大統領は、西側諸国が武器を送らないから、こんな事態になったのだと言って、即刻武器を送れと催促していた。

 

マリウポリでは、包囲戦が続いていたときに、ロシア軍は降伏を呼びかけて、そのための休戦タイムも設けていた。しかし、キエフから降伏するなという指令が出て、降伏しようとするウクライナ兵たちは、後ろから撃たれていた。ナチがやっていたのと同じなのだ。おそらくは、アヴデーフカでも、同じような状況で、多くのウクライナ兵は、降伏したくてもできなかったのだろう。街の地下室には、まだあちこちにウクライナ兵たちが隠れているはずだというのだけれど、そのうちの多くは、降伏しようとするのが見つかったら殺されるので、ロシア軍がそこまで来るまで、隠れているだろうということだった。

 

ウクライナ軍が撤退したあとのアヴデーフカで、ロシア軍は放置された大量の武器を発見した。これは、ウクライナ軍の拠点を解放したロシア軍が、これまでも何度も経験したことだ。大量の武器があり、アンフェタミン系のドラッグが大量にある。負傷者や死者が置き去りにされ、地下基地には拷問部屋のようなものもある。そのすべてが、この戦争がウクライナ国民の利益などとはまったく関係のないところで推し進められているということを示している。

 

2022年の秋だったと思うけれど、ロシア軍は一度解放したヘルソン市から撤退を余儀なくされたことがある。ドニエプル川の西側で、ウクライナ軍に包囲されそうになり、東側に撤退した。それは本当に、ロシア軍の犠牲を防ぐための撤退だった。軍隊だけでなく、住民も一緒に避難させた。それというのも、ウクライナ軍は、ロシア軍が解放した街に住んでいたというだけで、人々をロシアの協力者とみなしてその場で粛清していたからなのだ。ヘルソン市からロシア軍が撤退するとなったとき、ウクライナ軍には、残っている市民を皆殺しにしろという指令が出ていた。皆ロシアの協力者だからというのだ。ロシア軍は、それをキャッチしていたので、住民も避難させた。

 

犠牲を防ぐための撤退とは、このような撤退を言うのだ。それと比べたら、アヴデーフカからのウクライナ軍の撤退は、そんなものではまったくなかったことがよくわかる。

 

とにかく、アヴデーフカが解放されたことで、ドネツクはウクライナ軍から日常的に攻撃される状況からは解放されるという。重要な拠点だったアヴデーフカが解放されたからか、他のところでも、ウクライナ軍が次々と敗退していっているようだ。それでも、9月頃までは、完全な停戦にはならないだろうと言っていた。

 

つまるところ、ウクライナも腐敗のお金に依存状態にさせられてしまったから、こんな事態になったのだと思う。結局のところ、アメリカの覇権主義がこの事態を生んでいるようなのだけれど、それももう終わるときが来ているようだ。昨年一年で、もはや世界的に西側諸国はそれまでの勢力を持っていないということがはっきりしてしまったのだけれど、今それが、軍事的にも現れてきているらしい。アメリカ国内でも、海外の米軍を撤退するべきだという提案も出ているらしいし、結局のところ、アメリカ覇権主義が世界中で戦争が絶えないような状況を作り出していたのだから、それもいよいよ終わりが近づいているということのようだ。

 

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画像は、トーマス・レーパーとアリーナ・リップがアヴデーフカの前線を取材したときの写真。左から2人目が、前線の隊長。3番目がトーマス・レーパー、四番目がアリーナ・リップ。

 

 
 

 

 

 

表紙と挿絵を描かせていただきました↓↓

 

 

 

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②3月9日 残席5名(2月13日現在)

2月23日の天皇誕生日に、日土水農園で野草を摘んで、

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13時オーガニック広場ひふみさんに集合。

乗り合わせで日土水農園〜野草摘み〜ひふみさんで簡単調理〜実食

 

調味料代・米代・場所代等諸経費が掛かるので有料です。

2,000円または1,500ケーロ(その場でケーロを買っても大丈夫です。たぶん)

 

少人数での開催となります。

ご予約は↓まで。

 

 

 

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次回のオーガニックマルシェ 日土水市の日程が決まりました。

2024.3.31です。

スケジュール開けて遊びに来てくださいねー