笹子トンネル天井板崩落事故4(2012年12月のブログ記事です)
【複製】9人死亡の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故は目視の点検もしていなかった為だ!
笹子」下り線670カ所の不具合 国交省「安全と断言できぬ」
「笹子」下り線670カ所の不具合と「やっぱりか」というタイトルで始まった記事では
「9人が死亡した中央自動車道笹子(ささご)トンネル上り線(山梨県)の天井板崩落事故で、国土交通省は13日、事故が起きていなかった同トンネル下り線から、天井板を固定するボルトやつり金具などで670カ所もの不具合が見つかったと発表した。国交省は「安全な状態とは断言できない」と指摘。これまでの点検が極めてずさんだった実態が、あらためて明らかになった。」と書き始められています
産経さんは「これまでの点検が極めてずさんだった実態が、あらためて明らかになった」と書いていますが、実際はずさんどころか目視の点検もしていなかったのではないか、あるいは点検そのものもされて無かったのではないか、という疑問の実態が明らかされて来ています
その事が書かれています本記事のところを抽出させて頂きます
「国交省によると、670カ所のうち、最も多かったのは天井板を固定するボルトの不具合で632カ所。内訳は、脱落2カ所▽緩み608カ所▽腐食による断面欠損22カ所だった。
ほかに、*つり金具のボルトの脱落・緩み8カ所▽同*ボルトの破損・変形2カ所▽天井板の両端を支える受台のボルトの破損・変形9カ所▽*天井板を固定する部分のコンクリートのひび割れ19カ所-が確認された。
事故があった上り線でも天井板を固定する*ボルトの脱落などが既に確認されており、山梨県警は同社関係者らから事情を聴くなどして原因特定を進める。
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抽出は以上ですが
*つり金具のボルトの脱落
*ボルトの破損(断面欠損)・変形
*天井板を固定する部分のコンクリートのひび割れ
これらの症状は打音検査などしなくても目視でも分かる事ばかりではありませんか、目視で分かる事で発見されて無くて、点検はやっていました?なんて、よく言えますね・・・
という事はつまり点検は名目だけで実際には行われても来て来なかったのではないか?と思われても仕方ないわけです、
本当に何の落ち度もないお金を払って利用している方の命が9人も不意に奪われてしまった事には人災としてキチンと対応頂きたいと切に願わざるをえません
このNEXCO中日本というのは2006年に日本道路公団という公共団体を3つの株式会社に分かれて民営化されてできた会社ですが、言葉では民営化とありましてもサイトで調べますと私共が期待するサービスの向上や経営の合理化というものでは無い様です
おかしい事に民営化されたところなのにを
道路4公団民営化の失敗見ますと
http://homepage2.nifty.com/tollroad/mineika.html
「料金収入から利益を上げてはならない」と決められていて、利益を上げられるのはレストランなどの付帯事業だけです。料金収入の5%にも満たない付帯事業の利益では、国の財政に寄与する税収を期待するのは無理な話です。」とまず利益を上げてはならない?さらに体質として
「経営の根幹である高速道路の建設計画、料金政策などについて、会社として自主的に判断する権限が全く無いのです。「ネクスコ」3社の株主は100%国です。他の3社は国が半分~3分の2、残りを地元の都府県、政令指定市が持っています。従って社長人事なども国(国交大臣)に決定権があります。」という責任体制が実に曖昧な体制にしておいて、結果として政府や国交省のご指示のままに振り回される会社になっているという事なのです。
この様な痛ましい事故が起こらないと、中々この様な事にまで考えを及ばすなんて事は一般国民ではできませんね
国が関与しているのに民間と称して、責任はこの会社にあると言って国民に納得させ、責任のあいまいな体制をそのままにして自分達の使い勝手の良い、天下りに良い組織の温存を図るのではないかと思われます
ですから、ボルトが抜けた原因の根は大きいわけなのです
国の組織でしたら検査に関しても監査が入れますが、民営となりますとそれができません、ですから点検費用と上げても、それをどの様に使ったか(流用されたか)が問題になって来るわけです
費用には上げてやってなくても5mの高さにあるので「目視でやった」とすれば一応やってますとしての説明は付くものですが、記事では「中日本高速は13日の記者会見で、下り線の不具合に関し「現在捜査を受けており、コメントは差し控えたい。事故原因究明に向け国交省の調査検討委員会に全面的に協力したい」と述べた。」とありましても先に述べさせて頂きました様に
*つり金具のボルトの脱落
*ボルトの破損(断面欠損)・変形
*天井板を固定する部分のコンクリートのひび割れ
これらの症状は打音検査などしなくても目視でも分かる事ばかりではありませんか、目視で分かる事で発見されて無くて、点検はやっていました?なんて、良く言えますね・・・
とい事がこの記事の内容だけでも言えるわけですから、これだけの事実を発表していながら「コメントは差し控えたい。事故原因究明に向け国交省の調査検討委員会に全面的に協力したい」と答弁する幹部の姿にこの組織のいびつな体制が現れているわけです
少なくとも民営化とするならばその会社が競争する会社である事が大切で競争のない独占体質の会社を国が民営化で作るという事が如何に公共と言い難い責任曖昧な無責任体質の会社を作る事になるのかを今回の事故は示しているわけで、この点を考えず天井板崩落事故を単に工事の問題だけで片付けては多くの犠牲者に申しわけない事であるという事を申し上げたいわけです。