「プレート真理教」ともいえる地震学の謬見、これを真っ向から否定する新著「南海トラフM9地震は起きない」で話題の藤和彦氏に、この問題をニコニコ会員向けで忌憚なく語っていくために、松田政策研究所CHの90分の生配信枠に初めてご登場いただきました。
ただ、前半Youtubeでは、米大統領選や欧州での「極右」の台頭など、国際情勢について論じています。
ここでは、まず、ハリスはなぜ敗けるのかを、米国でも進む高齢化や今後の株価動向といった独自の視点から論じ、トランプへの支持拡大の背景については、フェミニズムなどマイノリティー重視の中で不満を募らせる白人男性のサイレントマジョリティを中心とする政治の保守化という興味深い論点が提示されました。
また、「極右」政党が第一党となった先般のドイツ州議会選挙結果にみられるような欧州での新たな政治潮流についても、藤氏は、30年にわたるグローバリゼーションの反作用として生じている諸国民の意識変化からして、ごく当たり前の現象であると捉えています。
ここで提起されたのは、これまでの「グローバル」から「インターナショナル」への回帰です。つまり、独自の国家の存在を前提にした「国際」という言葉に戻すべきである…
確かに、90年代における米国の世界一極支配の前はインター「ナショナル」でした。
本題である地震のテーマについては、今回の新型コロナワ●とも通じる問題が提起されています。すなわち、専門家たちがいかに、利権や自らの立場のために根拠なき定説に縛られ、真に科学的な知見を弾圧してきたか…
地震がプレートの移動で起きるという現在の定説は米国から入ってきたものですが、どうも、かつて日本の地質学の主流だった「熱移送説」のほうが正しそうです。
事は国民の命に関わる問題。各分野の専門家たちは自らの本来の使命に立ち返り、真に国民のために科学を発展させてほしいものです。
この問題は後半でじっくりと論じていますので、ご関心のある方はこの際ぜひ、松田政策研究所ニコニコ会員にご登録の上、ご視聴ください。
◆徹底解説!南海トラフM9地震は起きない!地震村の利権を許すな!そして世界では今何が!?」経済産業研究所コンサルティングフェロー 藤和彦氏 × 松田政策研究所代表 松田学
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<前半Youtube部分>
●米大統領選、ハリスは敗ける…高まる高齢化率のもとで株下落による金融所得減が響く
最後は経済。これまで良かった景気がソフトランディングするのか、底割れか。マーケットが雇用市場の数字を気にし始めている。好感度ではハリスだが、民主党大会でブラックジョイ、黒人の笑い、笑顔で人気。ハリスバブルがこれから崩壊するだろう。
米国の家計の金融資産収入が540兆円、日本は40兆円。株が下がって金融所得が減る。さすがに金融大国アメリカ。これは大打撃に。米国には公的年金制度が無いので、株で老後の資金。米国も高齢化。高齢化率が15%を超え「高齢社会」に。去年は18%までに。シルバーデモクラシーは米国でも。報道ではZ世代だが…。金融所得の面が見過ごされている。
クリントンは大統領選で「全ては経済」と言った。今のムードが変わってくる。ブッシュ父の支持率は湾岸戦争で91%をつけたのに、大統領選では敗けた。当時のクレジットクランチによる経済不況が原因。コロナ不況が無ければ2020年もトランプが勝っていた。
高齢者が票を決める米国になり、ハリスは敗ける。トランプが勝つのではない。ハリスが敗ける。若い人に意識変化。特に白人男性が右傾化。フェミニズムのもと、同世代の女性に勉強や就職で敗け、マイノリティー政策の恩恵に浴さない。トランプはマッチョリズムで受けた。逆差別。これがサイレントマジョリティーに。心の中で、なんで?と。
日本でも若い人の保守化にはそんな傾向がある。ハリスはマイノリティーの象徴、女性、アジア、黒人。ガラスの天井を突き破る救世主だが、若い男性黒人からも、これだけ許せない女性はいないと。4年前の大統領選以上に、選挙が終わると紛糾するだろう。シビルウォーの映画が話題になっている。民主と共和の立場が逆転。ケネディの動きはその象徴。
●欧州国民の意識変化と州議会選挙でのAfD第一党…グローバルから「国際」へ
ドイツで州議会選挙。AfDがチューリンゲン州で第一党に。当たり前。普通の国民からすれば、今の連立与党の政策は害ばかり。インフレ、ウクライナ支援でカネが自分たちに回ってこない、景気が悪くなると周囲に差別感情。移民につらく当たるのはどの国でも。それは止められない。ドイツでも外国人比率が16%以上。
シリア難民も100万人近く残っていて、半分がドイツ政府の福祉で生きている。労働力不足の解消がうまくいっていない、犯罪が多発。移民への風当たりが強い。
今回は左派党も台頭した。BSWが12~15%。左派と右派とで違うが、移民支援とウ支援反対では一致。この二つが連立すると政権ができる。ショルツ首相は主要政党にAfDに協力するなと。フランスも極右と極左。
ドイツでは「信号政権」と言われる、緑の党、赤のSPDと黄色のFDP、真逆の立場が連立してきたが、これが崩壊の危機に。FDPと緑の党は今回、議席を取れなかった。
AfDはナチスと関係?チューリンゲン州の支部長がナチスのスローガンを言って罰金刑。ナチはドイツではタブー。リベラルなことしか言えない。本音がマグマになって国民の間に鬱積。AfDは環境規制を緩めるとか、国民の実感に即したことを言っていることでも票を集めた。だが、憲法擁護庁が過激団体に指定し、政党活動をできないようにする?ドイツは一つの考え方でゴリゴリとやる国。その点が心配。
国民の意識変化。30年続いたグローバリゼーションの恩恵に浴さない大多数の国民。ウ侵攻によるインフレ、自分たちのことを考えてくれと。草の根的に、ティックトックを使って支持者のコミュニティー意識の醸成がうまい。「我が同志」で団結。イタリアもフランスもそうだ。そこには居場所あり、広がっている。グローバリゼーションの恩恵はごく一部。トランプが大統領になったときに、波が起こり、欧州に広がった。またトランプ再選となれば、この波は本格化する。
「グローバル」でなく、再び「インターナショナル」という言葉に。95年から政府の公式文書が「国際」から「グローバル」へと変わった。「国際」とは、国柄を尊重しながら協調しようという立場。今は移民ファースト。移民がクリティカルマスを超えれば、国民国家への回帰が当然、吹き出す。福祉国家だとそうなる。これからは「国際協調」の時代だ。冷戦崩壊以降、米国が強くなってグローバルに言葉が変わったもの。
●不安定化する中東情勢…イランとイスラエルとサウジと中国
イスラエルこそ極右政権。そんな国になった。「極右」を批判しつつもイスラエルを応援する欧米はダブルスタンダードだ。
イランは対外戦争をする余裕がない。ハメネイ師は85歳で後継問題。後継と目されていたライシ大統領が死亡し、息子が継ぐ?それはイラン革命前の王制への回帰だからダメ。イスラム体制が、経済が悪くて崩壊しかねない。経済制裁が効いている。女性のヒジャブ着用も若者の反発。イスラエルを攻撃したら米国が出てきて潰される。
ホルムズ海峡を封鎖する能力もない。50年前の堺屋太一、「油断」で出てきた概念だが、可能性はほとんどない。だが、日本の原油の中東依存度が97%に。うち、UAEとサウジで90%、両国で何かなければいい。
中国は21世紀に資源の爆買い、1日500万バレルが直近は1500万バレルに。20世紀は概ね40ドル、21世紀には70ドルに。だが、中国もチャイナショックで需要が減少。原油価格が下がると日本にはいいが、産油国にはきつい。
サウジでは財政均衡は100ドル。サウジのGDPはマイナスが続いている。政治も不安定。サルマン国王の後継問題。ムハンマド皇太子がいきなり国王になれるかという問題。王族の中で内紛。あらゆる権限持っているが…。
中東とウでの戦争の中で、中国は、中で権力闘争。「党中央」。習近平には重病説。動脈瘤が悪化との説。健康問題でポスト習近平が言われるようになっている。経済だけでなく政治も中国はガタガタ。統制が効かない中で、人民解放軍が…。日本の新総理は大変。人気投票的に次の総理がなって大丈夫か?
●被災への対応は現実を直視して:台風10号でも顕著だった責任逃れ
台風10号は、温暖化というより地球は気候変動。長い地球の歴史からみれば、現状の異常気象も誤差の範囲だ。気候が変動する中で、洪水や干ばつに耐えられるための対策を考えることが合理的。地球温暖化のせいにされているが、証明されていない。
新幹線を停めたのは、責任逃れに味を占めたから。ここまでやったから、あとは自己責任でと。災害がどう起きるかを見極めないと。被災地がなかなか復興できないのは、建設業者が減ったため。道路や鉄道の閉鎖はいざというときにマンパワーが足りない。高齢化率3割で危機管理のスタッフがいないのは大変なこと。能登は未だに復興していない。
イタリアは被災したらホテルに泊まる。スフィア基準も日本は満たしていない。能登で300人を超えた死者、関連死。劣悪な環境の中で。高齢者の住宅提供をどうするか、堤防よりそっちが大事。2040年にかけて高齢化が進むので、現実を直視してやっていかないと。
<後半:地震>
以下、地震のテーマは会員向けニコニコ動画で取り上げました。
https://live.nicovideo.jp/watch/lv345700643
どの分野でも通説と異なる科学的見解は弾圧される。南海トラフの注意報は地震学者たちの責任逃れ。二度と「想定外」と言わなくて済むように。それが真相。注意報を出しても、国民に丸投げ。経済には大打撃。2,000億円個人消費が減った。風評被害そのもの。
アリバイ作り。どこで地震が起きるか見当もつかない連中。根拠が間違っているから。地震予知と言えば予算が莫大に。それが利権に。
1969年から日本の地震学が大きく変容。米国の学者がプレート説を唱えた。小松左京の日本沈没、東大の竹内均がプレート説を唱え、学習指導要領もこれになった。
プレート説は冷戦の産物。核兵器を搭載した原子力潜水艦のための海底調査。海底の状況が分かるように、それを公開して学者たちが飛びつき、プレート説に。非常にあいまいで想像力の論文だったが、それが一挙に広がっただけ。
1950年代以降、用務を終えて軍が予算を出さなくなり、研究は進まず、プレートがあるのでは?ぐらいで。日本だけがこれに基づいて地震予知をしている。それに疑問を持って研究という動きが、その後ない。始めにプレートありきの旧約聖書。プレート真理教だ。1.2億人の信者。公理、それが正しいかわからない状況が50数年続いている。コロナワクチンと同じことが…。
昔の日本では地質学者は10年以上、プレート説を拒否した。日本中を歩き回って、山や断層の由来を研究していたから。しかし、学界で80年代半ばから、それでは食えないと、プレート説一色に。他国より地質学で深い分析があったのが日本。
活断層は地震の原因ではなく、結果だ。50~100m掘ったら圧力でくっつく。地震は10キロの地下の話。それで原発立地を決定するのではダメ。かつて大きな地震があった爪痕としては捉えられるが。
かつて、マントルの対流による大陸移動説があった。プレートがマントルで動くと。計算したら、マントル対流ではプレートは動かないと証明された。プレートが何で動いているかわからないでいる。火星や金星は地球と近いが、プレートはない。
プレートらしきものは地球にあることはある。表層に冷たい岩盤。しかし、地球全体がプレートで敷き詰められているわけではないことがわかっている。そうでないと地震の原因にならない。おしくらまんじゅうにはならない。他国での大地震でプレート説での説明は聞いたことがない。海から2,000キロの四川大地震は、プレートでは説明不可能。
地球の核から6,000度の熱がマントルを通って上がり、地表近くで広がり、それが地震の原因というのが熱移送説。熱の移動で予知?日本の火山活動が活発の時に大地震。同じ原因。地下が熱いところで地震。横からの力では地盤はくっついているので、地震にはならない。
熱によって岩石が膨張して地震になる。東北沖、海溝は調べられない。直下型地震に限定して予知をしてはどうか。能登震災は白山、日向灘も火山。1995年の阪神淡路大震災のあと、日本には4,000カ所に地震計。しかし、活用されていない。
日向灘も群発地震が起きていたので、予知出来ていたかもしれない。御岳の噴火で大きな地震が実際に予知された。地震のくせがわかってくる。地下の熱移動や温度の上下を調べる。
フィリピン海プレートもどこで発生したか分かっていない。存在が確認されていない。3・11も熱の移動。インドネシアスマトラの地震が時間差で日本に。
二つの熱のルートが交わるのが東北沖。リアルタイムで地震計を見て、火山の原因分析と同時に。熱の状況は推測可能。ただ、海の沖が原因の場合は難しい。阪神淡路ももしかしたら、淡路の地下の微弱地震で予知できたかも。地震学者は地質を一切考慮せずバーチャルリアリティで考えているだけ。
世界で地震のない地域は地下が冷たい。四川には楊貴妃が浸かったとされる温泉もあり、元々大地震が起きてきた地域。熱移送のルートでない地域には地震は起きない。これが日本は真っ赤。関東大地震の時も火山活動が活発。
首都直下?今心配なのは、沼津から富士五湖にかけての地域で、M7地震が起きること。小笠原から茨城への熱の流れが千葉で地震、それが西のほうに。断層の状況をみて、その土地のくせを把握し、熱の流れを推定。海底は困難。地球の中身の解明は、掘ってみないとわからない。宇宙のことは分かっても、足元のほうがわからない。
能登地震は、断層の間に水が入ったからだと言っているが、地下の断層は圧力でくっついているから水が入る余地がない。日本の地震学者には地質学の素養がない。
だが、アイスブレーキングは意外と早い。日本沈没世代、学生は全然ダメと思っているのでは。王様は裸だと言ってあげないと。
M6は原発一個分。人工的に地震は起こせないことはないが、M9は原発2万7千個分。原理的には可能でも、実際には無理。
縦揺れ。だが、日本の耐震設計は横揺れ。下から来た時に高速道路も倒れる。富士五湖では、新幹線も東名高速も縦揺れで壊れる。それが物流を止め、大被害に。
南海トラフは利権。確率は特殊なフォーミュラ、少し変えようと言うと、おまんまの食い上げだと。その方たちが自らを苦しめることはやらない。最大32万人が死ぬ、で、おカネがたくさん落ちる。
正しく恐れるためには正しい知識。なぜ地震が起きるのかのそもそも論に戻っていいはず。ハザードマップは全くあてにならない。科学ジャーナリズムはもう少し厳しくやって叱咤激励してほしい。