米国の広島長崎正当化発言、中国大使の「火の中に」暴言、そして拉致問題交渉の実態…松原仁議員対談 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 昔、霞が関に勤務していたときに、大暗省、通常残業省、害務省…などと冗談を言っていたことを、この対談でつい、思い出してしまいました。外務省は日本の国益を害しているという意味で本当に害務省だった…!と言っては失礼かもしれませんが…今回、衆院外務委員会で上川外相や外務省の官僚を徹底的にやりこめて大活躍の松原仁・衆議院議員と対談してみた結論は、残念なことにこれでした。

最近、総理候補として急浮上した上川大臣も、松原議員の鋭い突っ込みにしどろもどろ…総理候補としての資質が疑われるまでの成果?をあげた質疑でしたが、そんなことが成果だとすれば、それこそ「遺憾」。

遺憾遺憾しか言えないのでは、いかんでしょう。日本国家として実に情けない。

 

本対談で取り上げたのは、最近話題の次の3つのテーマでした。

第一に、米国要人の原爆正当化発言。日本政府が何を言っても、現在のローマ帝国元老院には全く届いていません。日頃の地道な人間同士の付き合いがなければ外交力にはならないことをよく示した事例です。

 

第二に、中国大使の「火の中に」の暴言。遺憾ですと言えたら立派だと考えている外務省が根本的に変わらないと、日本は足元を見られ続けるだけ。

 

第三に、拉致問題。これもどうも、岸田総理に言われて外務省がしゃしゃり出てきたことが北の態度を硬化させたことで交渉が頓挫している?自らの支持率アップのために功を焦った岸田総理自身が金正恩から足元をみられているのが本質かもしれません。

 

国益と国家の尊厳のために言葉だけでなく行動を、ブイを強制撤去したフィリピンよりも日本が「小国」であっては、この国を私たちの子や孫に受け継いでいくことはできないでしょう。

 

本チャンネルでは松原議員とは二度目の対談となりましたが、論旨明快で歯切れの良いご発言に胸のすく思いをする方は多いのではないかと思います。

たまには、日本政府も岸田総理も、胸のすく外交をしてほしいものです。

 

◆『松原仁先生に訊く!米議会での原爆発言、中国大使発言、拉致問題・・・ しっかりしろ!国益を害する外務省』ゲスト:衆議院議員 松原仁氏

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●米国要人の原爆正当化発言

ウォルバーグ下院議員が広島長崎を正当化する発言をした。ガザに原爆を、と。広島長崎を成功体験として引用した。その後、グラハム上院議員が今度は米国上院公聴会でこれを言ったので、これは重い。ハマスをやっつけるには原爆だと。手っ取り早いと。広島長崎への原爆投下は正しかったと、オースティン国防長官も言った。

米国人の中には個人的には必要だったと言う人はいるだろう。米国人が内面でどう思うかは自由。しかし、それを公的な集会とか、議事録が残る上院公聴会で答弁をもらうということが問題。聞き捨てならないと思ったのは、上川外相は「遺憾と思うが、抗議しない、ウォルバーグが釈明した」と。しかし、撤回していない。

グラハムには、上川外相は「受け入れられない」と伝えたはずなのに、NBCテレビでまた、正しかったと言った。日米同盟は重要な同盟なのに、それを毀損するようなことを米政府高官が言うのは受け入れがたいと言ったのに、また言っている。言っていると言うのだが、はっきりしない。どういう風に言っているのか。

トドメが刺さっているなら、グラハムはNMCに言わないはず。ちゃんと言っていないということ。結果論からみてそうだ。外務省は日米同盟に対するダメージを軽微なものと捉えているのか。

米国の上下院はローマ帝国の元老院。その発言は極めて重いので、ロビースト活動。戸を叩いて。拉致議連で平沼赳夫先生と一緒に訪米、家族会なども一緒にだったが、議員に会えない。秘書に会うとか補佐官に。一緒のメンバーが、在米大使館がアポをとっていないのではないかと訊いたら、無理があるとの答え。

三人のメンバーで全議員の面倒をみる?一人のスタッフが百人をみることになるが、それではほとんど頻繁に訪ねられない。中国は百人単位。韓国も。50人、100人で、各議員に一週間に一度行ける。議員の誕生日には花を。かなり親しくなる。

それに対し、ハレー彗星が時々来るようだと、平沼先生のような方や議員が何人もいるとしても、「ところであなたは?」になる。常に言い続ける。議会に情熱をこめてオルグを。韓国は慰安婦問題で徹底的に。結果として、韓国が世論として勝ってしまう。

一朝事あったときではなく、何もない時に。いつも来てくれる人だから、日程とるよとなる。こうした原爆発言を封じるために必要なことだった。

 

●呉中国大使の「日本の民衆は火の中に連れ込まれる」発言

呉大使の発言は恫喝であり、暴対法ならアウトだ。牢屋に。それを大使が。去年の4月にも言っている。広島長崎はガザだが、中国は台湾の文脈で。不穏当な暴力的発言。抗議してれと質問した。頼清徳総統祝賀会に我々が行き、それに怒って呉大使が。

そもそも日中共同宣言は、一つの中国を認めると。だから政務三役や行政も台湾に行かない。議員の見識で行くのはセーフだ。我々は台湾独立頑張れといったわけではない。

台湾有事が日本有事なのは当たり前の話。日中共同宣言をやった栗山外務次官は、両岸関係が平和裏なら国内問題、しかし、暴力的な事態なら国内問題にあらずと言っている。米国も台湾は中国の一部であることをアクナリッジすると。平和裏に統合なら国内問題。

その認識の中で、台湾が3・11の時におカネをくれた、そういう人と人との付き合いの中で台湾に行っているのに、なぜ分裂主義?これはペルソナ・ノン・グラータであり、2回目の発言で確信犯なのだから、やらねばならない。

もう一人は、薛剣・大阪総領事。関西の議員に台湾に行くなと。この総領事にもペルソナ・ノン・グラータだ。どちらか一人はそうだ。日本もやっている。賭博をやった人とか。今回は薛剣の方でしょうと。賭博より悪質。

外務省は外務委員会で、遺憾、遺憾では意味ないと言ったら、「小国は中国にコケにされても抗議できないんですと、遺憾です、と抗議出来たら立派なんです」と。それがゴールポスト?中国が設置したブイを強制撤去したフィリピンよりも日本の方が小国なのか?

そういうセンスだったのが衝撃的。外務省総とっかえだ。相手はサラミスライスで。ブイでも日本は何も言ってこない。火の中にと言っても、何も言ったて来ない。しめたものだとなる。言葉でなく行動だ。ブイは強制撤去だ。国際機関に次々と提起する。そこまでやって乗ってこないなら撤去する。行動せずに発言だけしている。

米国には言わない。ペルソナ・ノン・グラータになるからだ。伝統的な考え方をどこかでバシッと変えなければならない。波風を立てない?中国外務省の下請け?徴用工問題でも韓国に舐められ切っている。

竹島に関して入管法を解釈すると、5条は日本にマイナスのことをして上陸した者はブラックリストに載せて次から入国拒否ができる。70条は日本の許可を得ずに上陸した者は懲役刑など。両方を活用すれば、罰金刑と懲役刑を言い渡せる。曺国(チョ・グク)のように、あとで日本に来たいと言っても、竹島に来たから来てもらっては困るといえる。

施政権が無いところは入管法の適用にならない?自分で自分の手を縛ってはダメ。世紀のマゾヒストだ。外務省に訊いてもちんぷんかんぷんな答えで逃げている。

 

●拉致問題…どうなっているのか

水面下で交渉?家族会が待ち望んでいる方は合同調査委員会、支援金取られて終わる?その可能性が高い。昨年から緩くなっていた、能登の地震で金正恩は閣下と、どうしたんだろうかと。そういうことを言ってきて、金与正はいつでも会えると。

それが一転して変わったのは3月末。一切交渉しないと言ったが、理由は、従来の拉致の交渉をしていた人たちとは違う流れが出てきたからではないか。拉致対策本部の事務局がやってきたが、岸田さんが外務省の首相直属のチームでと言った。それに北は不快感。

功を焦り過ぎたという議論もあるが、何が起きたかはわからない。自分が担当大臣だった時は、外務省は外交はうちの専権事項と言っていたが、知見があるのかと言った。知見がある拉致対に聴きに来いよと。それぐらい外務省には知見がない。外務省が出てくるのはリスクがある。すぐに岸田と会わせたいと言って、何かが潰れたのでは?支持率が落ちた内閣とはくみできないと思ったかもしれない。

外務省には北から見れば三つ問題。三回、北を裏切った。①五人返したときに一時帰国で元に戻す話だったのを、戻さなかった。

➁二回目はストックホルム合意のときに、日本人妻、日本兵の遺骨、拉致という順番だったが、順番が違うだろうと言った、あのとき山谷大臣に拉致議連の会議で、拉致・核・ミサイルで制裁なのだから、遺骨で制裁解除しないでしょうねと言ったら、緩めないとは言わなかった。拉致・核・ミサイルで進展がないなら緩めないと菅さんがあとで言った。

何か握っていた。制裁を緩めると、やっていたのであろう。そこで拉致被害者を返すのが裏にあったと思う。裏合意で約束した日本人妻と遺骨で制裁解除をやらないと言った、裏切られたと。

③三つめは横田さんの偽遺骨。そのことは外に言わないということだった。それを言ったということ。北からすると、外務省から裏切られた。

その外務省が急がば回れなのに、急げ急げ、別ルートでやろうとしてきた。外務省の動きに拒否感ではないか。確かに、向こうは日本のカネはほしい。一方でロシア。プーチンが訪朝。北は中国やロシアより日本がいいが、最悪、ロシアから食料やエネルギーが入るというのは、最悪を脱した。そうなると、ほしいが、安直にいかない。

彼らも儒教国家だから、親と面談しないと日本は怒るというのはわかっている。ここはきちっとやる。ただ、内閣支持率が落ちてきてやっていいのかというのがある。

 

以上、いずれの問題にも共通しているのは国益を害する外務省。言うことを言わない、行動をとらない。日本側の問題だ。そういうところで厳しく出るということをしないと、向こうは思っている。足元を見られてしまう。そもそも外交は外務省?日朝国交正常化というニンジンは大事だが、人質解放は警察がやったほうがいい。