この「動画ろんだん」では各界の多様な論者からの発信を松田政策研究所チャンネルでの対談番組を通じてご紹介しておりますが、今回は、新型コロナウイルスをめぐる議論について、多角的な視点から、松田学自身が語り、論じた番組を中心にご紹介します。
配信時はいずれも、GW前から5月中にかけての緊急事態宣言下でしたが、そもそも新型コロナウイルスで生じた事態の真相とは何なのか、政府の対応のあり方をどうみるべきなのか、そして、ポストコロナの局面に向けて私たちが考えなければならないことは何なのかなど、幅広いテーマでコロナ問題を論じています。
各界の識者や現場の専門医から寄せられた真実の声など、多くの方々からいただいたお知恵を私なりに論として組み立て、発信したものです。
一連の一人語り番組に加え、ニコニコ生放送で主として私の考えを述べた、情報戦略アナリストの山岡鉄秀さんとの対談、私がパネラー出演したチャンネル桜での討論番組も、併せてご紹介いたします。
●<一人語り>松田学 松田政策研究所チャンネルGW配信【ニュースを斬る!】3本
・「異論を排除すべからず。多様な意見から出口戦略を考える」(4月30日配信、40分程度)
ここでは、「フェーズ別ポジティブ/ネガティブリスト方式」を出口戦略に関する松田学の見解として提案しています。これは自粛解除後の行動基準を提案したもので、現在、これに即してコロナ政策が展開されているかどうかをチェックしていだたければ幸いです。
・「松田プランで解決、政府は国債発行を増やせ!出口のない政策論は政策にあらず!」(5月2日配信、20分強)
この表題をご覧いただいただけで、私が財務省の回し者とか、緊縮財政増税派の権化の如く批判されていることがいかに誤解であるか、お分かりいただけるかと思います。ただ、私が積極財政を唱えるとき、決してそれが無責任なバラマキで言っているのではないことも、表題からご推察いただければと思います。
およそ出口のない議論は政策論ではありません。私には「松田プラン」という出口があるからこそ、財務省関係者が聞いたらあきれてしまうようなことが言えるわけです。
ただ、この「松田プラン」はバランスシートのことだけでなく、ブロックチェーンなどの最新の情報技術にも知見がなければ、経済に強いことを自負する方々にも簡単には納得できないものかもしれません。私としてはこれまで、学会論文からネットまで、すでにあちこちで発信してきましたが、現在、誰もが分かるよう新著を執筆しているところです。
この動画では、「松田プラン」のことも、財政と日銀の金融政策について多くの人たちの誤解を解く基礎知識という意味でも、分かりやすい解説ができていると思っております。
お気軽にご覧いただければ幸いです。
・「ポストコロナを考える!どうなる世界新秩序!?」(5月5日配信、24分)
最近は「ポストコロナ」の議論も色々と出るようになっています。その中でフランスの経済学者・思想家で初代EBRD総裁もされたジャック・アタリ氏が、これからは「利他」の時代になると述べていました。私もある勉強会で、コロナで社会の価値観がどう変わるか?との問いに「利他の精神」だと先月、答えておりました。
それがアタリますかどうか、アタリ前だと言われるかもしれませんが、これまで未曽有の大災害が次なる時代に向けた転機になるのは歴史が示す通り。1755年のリスボン大地震は、その後の近代国家の形成、覇権の交替、思考や生活様式の大転換の契機になり、ルソーはこれを神からの啓示としたようです。
かつて3・11の東日本大震災の直後に被災地の悲惨な様相に接した私の頭に、神の啓示のように浮かんだ言葉が「日本新秩序」。世界の文明の大転換期にあって次なる地球文明を主導する使命が日本民族にはあると、以後、この言葉を私の政治理念の柱にしてまいりました。その基本にあるのは「利他の精神」
それだけでなく、消費税や外交のことも述べています。
●<一人語り>松田学【ニュースを斬る!】「新型コロナわかってきたことと『緊急事態宣言解除に伴い発出が望まれる声明』」(松田政策研究所チャンネル、5月24日配信、50分)
現状は、暗闇で匍匐前進、敵が見えない中で大砲バズーカを無闇に盲発砲している・・・新型コロナは緊急事態宣言の解除で次のフェーズに入りましたが、敵の数や武装の状況などが分かれば、ピストル以下で済むかもしれません。人口当たり死者数が2桁少ない日本は「世界の謎」とされていますが、実はこれからが、この見えない敵との戦いが本格化するフェーズ。この局面に向けて配信した私の一人語り番組です。
そこでは、私の同級生で東大医学部卒の現場内科臨床の名医A氏が寄せてくれた緊急事態宣言の解除に当たって安倍総理が国民に発すべきメッセージも取り上げました。
皆様のご関心が高いのか、わりと高視聴数となっております。
●<一人語り>松田学【ビデオレター】(チャンネル桜)
・「新型コロナウイルス感染症で分かってきたこと、やはりPCR検査の大規模拡充は不要」(5月12日配信)
表題のつけ方が刺激的だったためか、わりと高視聴数となっています。日本でPCR検査が広がらない理由は、日本では土着亜種に交叉陽性反応しているケースが結構多いことと、医師が優秀なこと・・・。政府がいくら旗を振っても、医師の判断でPCRは増えません。コロナ患者は概ね、医師が診ればわかるそうで、疑わしい患者氏PCRではなく、肺CTが有効だそうです。少なくともPCRは、受けたい人に受けさせる検査ではないとのこと。
・「新たな日常を求めて~行動の自由を確保するための自分との闘いが始まった」(5月28日配信)
ここでは、緊急事態宣言解除時の安倍総理の記者会見や第二次補正予算を斬っています。もっと良いタイトルをつけてくれれば、もっと高い視聴数になっているはずなのですが・・・。
●<対談>松田学×山岡鉄秀「新型コロナ自粛延長決定!どうなる日本経済?」(ニコニコ生放送、5月12日)
真面目一徹の珍しいニコニコ生動画、もっとたくさんの方々に情報戦略アナリストの山岡鉄秀さんとの丁々発止をご覧いただき、会員登録で後半の会員限定部分でも議論を楽しんでいただければと思います。前半部分は今回の第3回目も、ここにご紹介するようにYoutube配信されました。
今回のテーマは3つ。①日本は自粛延長に耐えられるのか?なし崩しの経済活動再開は大丈夫?一足早い海外の動きは?、②地経学(geoeconomics)とは何か?中国の豪州恫喝と豪州の反発。安全保障を考慮した日本のあるべき産業構造は?、③中国によるサイバーアタック、日本も例外ではない・・・
うち①については、私の「フェーズを区分したポジティブ/ネガティブ方式での段階的解除案」をご紹介。山岡さんからは、私の提案を一部体現している、あるべき国民の行動をかなり具体的にリスト化した豪州NSW州の自粛緩和ルール「What you can and can't do under the rules」が紹介されました。こちらです↓
https://www.nsw.gov.au/covid-19/what-you-can-and-cant-do-under-rules
解除をしても、それだけでは、すっかりマインドが変化してしまっている国民は行動に踏みきれません。世界的にもそうですが、特に日本には「自粛警察」と言われるまでの「空気」があります。
●<討論>松田学パネラー出演「ウイルス問題と日本の現在」(チャンネル桜「闘論!倒論!討論!」、5月16日配信)
いつものこの討論番組とは少し雰囲気が違って、Skype参加の2名もいたためか、割と落ち着いた議論ができたように思います。出演したお二人の自民党の保守系現職衆議院議員が自民党内では少数派なのが問題なのかもしれません。党の部会で中国からとめろの怒涛の声があがっても、ひな壇からは「ほかの意見もあるから…」。長尾たかし議員から以前から聞いていたことですが…。
【パネリスト】安藤裕(衆議院議員)、潮匡人(評論家)、小野寺まさる(元北海道議会議員)※Skype出演、長尾たかし(衆議院議員)、松田学(松田政策研究所代表・元衆議院議員)、山岡鉄秀(情報戦略アナリスト)※Skype出演 司会:水島総
例によって長い3時間番組、私の主たる発言部分は、そこで何をテーマに話したかも併せて下記に記載しました。経過時間で表示した部分です(●時間:▲分:〇秒で表示)。
<1時間目>
■コロナ問題全般をどうみるか・・・日本の数字が説明困難な中でこれまで何が明らかになったのか(0:03:20~0:09:50)
<2時間目>
■日本の国際経済戦略をどう再構築すべきか (1:16:02~1:19:08)
■マイナンバーと日本の政府機能の強化について・・・政府の官僚も悔しい思いをしているはず!!(1:33:22~1:36:26)
<3時間目>
■出口への行動計画で日本はポストコロナのモデルづくりを・・・デジタルトランスフォーメーションの中で高まっていくアナログの価値・・・等(2:52:42~3:01:10)
■真の保守政治を (3:18:37~3:20:24)