希望の持てる新しい国づくりへ。今回の総選挙を振り返る。 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 総選挙の結果は、次世代の党の惨敗。私自身も結果を出せず、応援していただいた皆様には、誠に申し訳ないことになりました。心からお詫び申し上げます。



 いまさら敗因を分析しても仕方ないかもしれませんが、最も大きかったのは、やはり、結党してから間もない政党なので、国民の大半が党名すら知らない中での総選挙となったことだったことではないでしょうか。それは、比例では一議席も取れなかったという、私自身も予想していなかった結果が示しています。ある落選ベテラン議員は、長年の支持者の方々に「比例はよろしく」と伝えたところ、「分かっています、維新と書きますから」と答えた人が多かったと言っていました。
 私も自分の小選挙区に、公示直前に維新が対立候補を立ててきたことは打撃になりました。やはり、定着した党の名前は大事。私の場合、自民、民主(現職県議)、維新(現職市議)、共産と、組織か地盤を持つ候補たちが乱立する中で、それらのいずれも持たず、しかも前回は比例単独だったため、この選挙区では初デビュー。短い期間で私という人物、主張、政策どころか、存在すら浸透させるのには限界があったのかもしれません。




 私は国会では最も仕事をさせていただいていた議員の一人でしたので、国会議員としての本務でなかなか時間が取れませんでしたが、それでも、地元の各駅頭での街頭演説を可能な限り行っていました。特に、6月末の前通常国会閉会後は、早期解散も想定して、こうした地元活動に相当な力を傾注しておりました。しかし、たとえ理念や政策ではピカイチと評価される政党だったとしても、組織のない政党の場合、「風」が吹かない限り、これも限界があったのかもしれません。
 その中を、選挙戦では、私自身は勝利を信じて全力を出し切って戦い抜きました。不利は承知でも、国家のため、大義を貫き、使命を果たすことだけを考えた戦いでした。私の演説に接していただいた方の間では、支持が広がっていることを実感しました。その内容や迫力は、他のどの候補者と比べても抜きん出ているとのお声もいただいていました。
 ただ、選挙区内の何十万人の有権者に、私がどんな人間で、どんな政策を掲げ、主張をしているかを伝えるには、ビラなどの手段しかなく、限界があったようです。それでも、街頭では選挙の最終局面で盛り上がりを見せ、戦いになってきたという感覚がありました。
 私に票を入れて頂いた方々、次世代の党と書いていただいた方々には、心から御礼申し上げます。本当に、ありがとうございました。これからも信念を貫き、日本のために道を拓いてまいります。



 国会では、おかげさまで、この2年間で70回に及ぶ私の質疑、討論、答弁に対して、与野党を問わず党派を超えた評価をいただいておりましたが、これからも国会でぜひ活躍してほしいというお声には応えられませんでした。国会以外でも、各界の方々から、お前は国政に必要なのだから、絶対に国会に戻ってきてほしいと、期待を寄せられていましたが、それにも応えられませんでした。
 しかし、有権者の判定は判定です。いくらハンディがあったとはいえ、選挙での自らの力不足の結果です。これを奇貨として捲土重来を期します。



 ここで自分のことは離れて、日本全体として今回の選挙結果を俯瞰してみますと、まず、次世代の党ですが、事実上、一人も当選者を出せなかったと言っていいでしょう。わずか2人の当選者である平沼赳夫氏も園田博之氏も、自民党時代から長年にわたって培った地盤による勝利です。次世代の党への支持によるものとは言い難いのは事実です。
 そして、全体としてみると、今回の総選挙は、要するに、次世代の党がいなくなって、その分、共産党が増えたという結果になったといえます。日本国民皆さまによる選択が、これです。次世代の党ができたばかりで知名度が低い時期での選挙だったことが大きな原因だとすれば、そんな時期に党利党略で解散した安倍総理も、共産党の躍進をもたらしたという意味では、保守系の人々からみれば、罪が大きいと言えるかもしれません。
 野党共闘も全く期待外れ。こちらも、次世代の党以外の野党は党利党略から卒業できていなかったといえるでしょう。今回の結果を真摯に受け止めてほしいと思います。特に神奈川県は、もともと野党情勢が全国の中でも複雑な地域であり、だからこそ、ここで野党の共闘、とりわけ「保守連合」ができれば、全国のモデルになるし、その可能性が展望できる地域でした。私も党の神奈川県連会長として、水面下で、各党との信頼関係の醸成に努めていましたが、結果として裏切られ、神奈川は、全国でも最も悪いモデルになってしまったのが残念です。



 ただ、次世代の党のように、国家の大義を軸とする政党は、国民的な人気がなかなか盛り上がらないものだと痛感しました。時間をかけて国民の間にファンを拡大して、草の根からの組織選挙ができるようにならなければなりません。まさに、英国で歴史を通じて形成された「近代政党」の姿です。選挙は広く国民に支えられた組織が担い、国会議員は国政に専念する。結果として、国政にふさわしい有為な人材を政界は確保できるようになる。
 日本では、こうした近代政党の姿を示しているのは公明党と共産党であり、保守系にも「第三極」にも、その姿はみられません。自民党も民主党も、ある意味では「自分党」であり、そうなると、国会議員の仕事は国政よりも選挙、国政は官僚が担う、ということになります。これでは、未だ開発途上国型の「官僚主導」を打破できません。結果として、時代に合わせて政治しか担えない国家再設計がなされていくという姿を実現することは困難になり、世界に後れをとることになります。
 次世代の党こそは、保守系ではどの党よりも理念が明確(但し、極右と誤解されていた面があったのは残念)であり、その理念に賛同する支持者が広がり始めているのですから、時間さえあれば、こうした近代政党の姿を保守において実現できると言われていました。
 党としてのアピール力の不足もありましたが、他方で、今回は、選挙結果を先読みして応援を躊躇する方も多かったのではないでしょうか。特に、報道機関が選挙期間中に選挙情勢を大々的に報道するのは問題です。自らの票が死に票になることを避けようとする心理が広く働いてしまいます。こうした報道を禁止している国もあると聞きます。
 一人一人がメディアなどの情報に左右されず、もっと政治に関心を持ち、信念に従った行動をするようになってこそ、日本も自立国家になると思います。
 ちなみに、選挙中に行われたネット投票では、次世代の党は自民党を抜いて、支持率ナンバーワンという結果が出ていました。政治に関心を持って自ら積極的に各党に関する情報を集めるインターネット利用者の方々による判定といえます。



 日本よ、永遠であれ。「次世代が希望を持てる日本を」の旗のもとに、日本らしい日本へと新しい国づくりを進めることを、私たち責任世代の生き甲斐としていきたいと思います。
 ご声援、ありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。