松田まなぶ 新しい太陽-その7- | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 理念や志を同じくする政治家が一つの軸を形成する。これなくしては有権者から信頼される政治は実現しませんし、真の政界再編もできないでしょう。そう考える維新の議員が次世代の党を創ることになりましたが、みんなの党にも全く同じ考え方の議員が多数おられます。7月3日、両党の有志が集い、石原慎太郎先生を囲む夕食会が開催されました。



 次世代の党側の議員にとっては普段からなじみの深い石原先生ですが、みんなの党の議員にとっては直接言葉を交わすのは初めての方が多かったと思います。一見こわそうに見えても、実際に話してみれば、気兼ねなくフランクに語り合うことができる方という印象を持たれたことと思います。「政局の話などつまらない、もっと大事な話をしよう」、最近の政党のリーダーといえば聞かされる話は政界再編の戦術論ばかりでうんざりだ、という声を某若手議員から聞いたことがありましたが、石原先生とは、この日も安全保障問題をはじめ、国を憂う国家レべルの話がほとんどでした。政治家は武士でなければならない。それを忘れないでいられるひと時だったと思います。





 次世代の党とみんなの党の有志をメンバーとする「自主憲法研究会」、先の通常国会閉会後も毎週、開催されています。7月3日のこの夕食会の前の時間帯に開かれた同研究会では、みんなの党から無所属になられた江口克彦・参議院議員をスピーカーに、同議員が起草した自主憲法案を素材として議論をいたしました。私からは、納税の義務と勤労の義務を規定する現行憲法について、「勤労の義務を定めているのは旧ソ連や旧東ドイツといった国の憲法であり、納税の義務を果たせば、勤労するかどうかは国民の自由というのが自由主義諸国の考え方」という論があることを提起しました。これについては、「日本人の美徳には勤労ということがあり、これは国民性である、新憲法でもこれは謳うべき」という議論があるのは当然ですし、私も賛成です。ただ、私が提起したかった論点は、「そもそも国家の基本は安全保障であり、まさにそのために国家が存在していると言ってもよいくらいである。現行憲法に欠けているのは、多くの国々が憲法で規定する『国防の義務』であり、国防を支えるものの一つが『納税の義務』である。勤労の義務も大事かも知れないが、肝心なものが抜けているのではないか。」ということでした。まだ、この研究会の中身の詳細はお伝えできませんが、国益条項は重要な論点だと思います。



 その次の回の7月10日の自主憲法研究会では、平沼赳夫先生を講師に、日本維新の会で平沼先生が会長を務めておられた憲法調査会がとりまとめた新憲法の考え方を題材に議論が行われました。もともと、維新の前に、たちあがれ日本が平沼先生を中心にまとめた自主憲法草案があり、それは自民党のそれと並んで高い評価を受けてきたものだったことを改めて想起しました。
 いま国政で最大の話題となっている集団的自衛権にと憲法改正との関係ですが、今回、安倍政権のもとで憲法解釈が是正されたのであれば、集団的自衛権の行使を理由とした憲法改正の気運が低下しないか、という論点があるかもしれくせん。ただ、私としては、憲法との関係からいえば、もとより現行憲法でも自衛権として当然に行使が認められているはずの集団的自衛権よりも重大な問題は、集団安全保障にあると思います。ここまで踏み込むことになれば、戦後の日本の国是の変更になります。9条との関係ではこちらの方こそが憲法改正の論点でしょう。しかし、まだ、国民にはそこまで受け入れる準備はないと思います。まずは、東日本大震災が提起した有事対応、緊急事態条項といったように、国民から広い支持を得られる部分から少しずつ、憲法改正を進める。むしろ、これも喫緊の課題だと思います。もちろん、まずは変えられる憲法に。96条の憲法改正手続きを改正することにこそ、「自主憲法」の本質の一つがあると思います。
 この研究会での建設的な議論を通じて、自主憲法という政治の軸が確立し、国政選挙が国民に意味ある選択肢を提示できるようになることを強く期待しています。



 基本理念を共有する議員同士の議論は実りが多く、楽しくもあり、建設的です。党を超えた広がりが実現することを祈っております。