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例えば官僚でも、タイの大蔵省の本流は関税局で、関税局長のあと次官になるケースが多く、今回、上院議員を率いて私に引き合わせてくれた森忠彦さん(全員の写真のうちいちばん右側の方)の知り合いの元大蔵次官は、世界中の高級ワインを蔵するワインセラーのある高級別荘で大事な客を迎えると、森さんからよく聞かされたものです。それこそ、日本にはもういない「高級」官僚です。
私は思わず、日本では政治家はカネを失う職業であることが大違いだと、上院議員の皆さんに申し上げました。
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さて、単なる表敬と思っていたら大違い。議員会館の会議室で彼らに取り囲まれた私には、日本の政治情勢について1時間にわたってディスカッションすることを期待されていたようで、次々と出てくる質問に対して、私は日本維新の会がめざす日本の統治機構改革や道州制のことや、政治に何が求められているかなどを英語で延々と語ることになりました。苦労したのは、ふだん、この分野の英語を使い慣れていないため、意外と、単語が思い出せないことです。
例えば、「地方自治は民主主義の学校であり、大阪都構想は区の単位で住民自治を実現し、国民の政治参加を促すことが主眼です」と言おうとしても、「地方自治」とか「住民自治」を的確に表す英単語がすぐに出てこない。経済分野なら大蔵省にいた頃から多少は慣れているのですが…。ちなみに、「地方自治」は英語で何て言うか、ご存知ですか?「道州制」も彼らはなかなか理解しませんでした。ただ、四苦八苦しながらも、最後に、大変勉強になったとの言葉を聞いて、ホッとしました。
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一行を引き合わせてくれた森さんは、十数年前、かつてミネベアの幹部をされていた頃、成田税関支署長をしていた私と知り合ってから、国家戦略と芸術文化で意気投合し、以後、何かとお世話になっている方です。今はリタイアしていますが、国際的な人脈を活かして活躍されておられます。
こうした議員交流でいつも感じるのは、同じ政治家どうし、同じ環境にあるためか、意外とコミュニケーションが容易だということです。議員外交はますます広げていきたいものです。
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