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質疑の模様は、こちらから松田学を選択して動画をご覧ください。
質問のポイントは、こちらにまとめました。
今臨時国会では、衆院内閣委員会は短い会期の中で、政府提出の重要法案として特記すべき2つの法案を審議しました。1つはアベノミクスの柱の1つである国家戦略特区法案で、これを可決したあと、もう1つの本法案まで会期内に参院で可決できるよう衆院で採決することは、その内容の重要性に鑑みれば、当初から時間的に無理がありました。特定秘密保護法案の強引な採決をみても、与党は数の力に驕っているような印象を与えます。
それよりもさらに、自民党の姿勢を疑わせるのが、この国家公務員法案の中身です。
すなわち、自民党が野党だった2010年に、みんなの党と共同で同党が提出した国家公務員の改革法案の内容は、幹部職の一般職への降格や、民間からの公募、天下りあっせんの禁止などの点で、私たち維新の会が主張する「身分から職業へ」という観点からみても、改革色のより強いものでした。しかし、今回の政府提出法案では、政権をとると官僚の言うことを聞かなければならなくなったためか、官僚による骨抜きでそれらが消え、むしろ官僚にとっては都合の良い、まさに官僚主導法案となっています。
私たち維新の会は、みんなの党と共同で、この2010年に自民党が提出したのと同じ内容の法案を今国会でも対案として提出し、それに即した修正協議をいたしました。しかし、政府与党からはほぼ、ゼロ回答。かつて自ら提出した法案の内容を否定する自民党は矛盾しています。与党になったら野党のときと考えを変えるのでは、政党として首尾一貫しておらず、この点で有権者の既成政党不信を招いた民主党と同じ轍を踏んでいるのではないでしょうか。
結局、自公両党は、与党にすり寄った民主党とともに3党合意にこぎつけ、維新とみんなの党とは合意が得られないまま、今国会では時間切れで質疑はこの日をもって終局、継続審議となり、採決は次期通常国会に持ち越されることになりました。
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11月27日の質疑でも主張したように、これからの公務員像は、組織を超えて社会に価値を生み出し、世界共通のプロトコールに基づいて高い倫理観で行動する「プロフェッショナル」だと私は考えます。他国と比べて退官後の生活保障が薄く、それを天下りシステムで補うことで人材を確保してきた日本型の終身雇用・身分保障の設計思想では公務員制度が行き詰まってしまったこんにち、長年、官僚を経験してきた私が、国家や国民にとっても、官僚自身の幸せのためにも、これからの時代にふさわしい官僚の姿を模索した結果として得られたのが、プロフェッショナリズム(スペシャリストとは異なります)です。
グローバリゼーションの進展で、どの分野もグローバル社会での解決を迫られるこんにち、官僚も激しい国際競争の時代になっています。官僚の待遇や職業としての魅力が国際標準以下なら、国際標準以下の人材しか集まらず、これは国益に大きく響きます。ドイツの恩給制度のように国民負担によって待遇を改善する道を選べない限り、官僚の職業としての魅力を高めるしか改革の道はありません。
その道がプロフェッショナル型公務員です。組織に頼らず各分野で自らの力によって組織を超えて活躍できる人材です。これを基盤に、600人程度とされる幹部職(事務次官、局長、審議官など)については、身分保障のある一般職とは異なるコンセプトの「職業」として再構築すべきです。幹部職ともなれば、ノブレス・オブリージュ(高貴なる者としての義務・使命)として国益に身を捧げるべき特別な位置づけがあるべきです。
もちろん、自らの実力による再就職は自由。官僚の再就職が「天下り」だとの疑念や批判を招かずに堂々と行われるためにも、省庁による再就職のあっせんについては罰則を科す。他方で、プロフェッショナルとして伸び伸びとその使命を追求できるよう、公務員バッシングで委縮した官僚の行動をもっと自由化する。これによって誇りとやりがいのあるキャリアパスを描ける「職業」にするのが、真の公務員改革だと思います。
現役の官僚の皆さまは、これからの若い世代の志ある人材のためにも、目前の小さな幸せにしがみついて改革を骨抜きにするのではなく、この際、思い切って、自らのあり方を時代にふさわしい姿へと再定義してはどうでしょうか。勇気をもって大きな幸せをつかんでほしいと思います。
政府与党が次期通常国会に向けて、日本維新の会の主張を踏まえて上記の考え方を実現するよう、法案修正に応じることを期待しています。
やる気のある人、がんばる人が、やりがいをもってがんばれる社会へ、公務員制度も「維新」が必要です。