本論文は、男性不妊症と不眠症に共通の遺伝子を検討したものです。
F&S Sci 2024; 5: 225(ブラジル)doi: 10.1016/j.xfss.2024.06.003
要約:男性不妊症と不眠症に関連する遺伝子変異として、それぞれ454遺伝子と921遺伝子を抽出しました。28遺伝子が共通しており、偶発的な重複頻度よりも高くなっていました。これらの遺伝子では特にキネシン結合系が関与しており、タンパク質間相互作用分析によりキネシン関連タンパク質PLEKHM2とKCL1であることが確認できました。
解説:睡眠の質が悪いと精子濃度が低下するなど、精液の質が損なわれることが知られています。睡眠障害に悩む方が増えている現状では、男性不妊症と不眠症の関連を明らかにすることは大変重要なことです。本論文は、このような背景の元に行われた研究であり、男性不妊症と不眠症に共通の遺伝子として、キネシン関連タンパク質PLEKHM2とKCL1であることを示しています。