Q&A3956 慢性子宮内膜炎の再検査について | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 今通っている病院では慢性子宮内膜炎の再検査はしない方針です。

20視野中9個陽性細胞がありビブラマイシン2週間服用しました。治ったかどうかの再検査をしたいと主治医に言いましたが、何度も内膜を削ると癒着の原因になる。癒着すると移植しても着床しなくなる。何度も再検査はするものじゃないと言われました。他の先生の診察でもお聞きしましたが、皆さんに同じことを言われて再検査しないことにしました。9個なんて大した数じゃないから抗生剤でほとんど治るとの事でした。

2回目の移植で陽性でしたが6週で胎嚢確認後に流産でした。正常胚でしたが、今回は卵の問題だろうとの事で(不育症検査問題ない)、内膜炎が完治しておらず初期流産になった可能性はないでしょうか。今の病院では慢性子宮内膜炎の再検査はかなり反対されているので、もし再検査するならセカンドオピニオンでリプロダクションクリニックに行かせて頂き再検査となります。2度正常胚で流産している為、悩んでいます。

 

A 慢性子宮内膜炎の検査は、かつて行われていた流産の掻爬手術とは違って、子宮内膜の一部のみを採取する検査です。リプロダクションクリニックでは、慢性子宮内膜炎の検査後に子宮内癒着を生じた方はどなたもおられません。CD138陽性細胞が「9個も」あればうまくいきませんので、再検査を行ない、慢性子宮内膜炎が治ってからの移植をお勧めいたします。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。