Q&A3891 眠剤服用は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 妊娠中にレンボレキサント(デエビゴ)は内服していいでしょうか。虎ノ門病院の「妊娠と薬」では、新薬のためなのか見つけられず。半減期の短いゾルピデム(マイスリー)や、歴史のあるエチゾラム(デパス)のほうがいいのでしょうか。デエビゴで今安定していますが、胎児に影響がないか気になってしまいます。絶対過敏期に我慢してその後内服すべきか迷っています。眠剤だけは完全にやめるのは難しいです。

 

また、TMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)はどう思われますか。やめたほうがいい薬はやめてきました。フルニトラゼパム、炭酸リチウム、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギンなどです。

 

A 米国や豪州では妊娠中の薬剤の服用について、ABCDXの分類をしています。それによると、レンボレキサント(豪州基準B3)、ゾルピデム(豪州基準B3、米国基準B)、エチゾラム(豪州基準C)です。ABCは服用可能、DXは服用不可です。従って、デエビゴを服用していただいて構いません。

 

TMS治療は2019年にうつ病の治療として保険適用になっていますが、その他の疾患には保険適用ではありません。上記の薬剤から推測すると、躁うつ病やてんかんがベースにあるものと思われます。TMS治療が有効かどうかは、(申し訳ありませんが)専門外の私にはわかりかねます。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。